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Question

土間収納とは?玄関を賢く利用するためのポイント&収納アイデアを解説

現在、新居の購入を考えていてます。そのなかで、土間収納という言葉を耳にしたのですが、よくわかりません。土間収納には、どのような活用方法があるのでしょうか?

Answer

土間収納とは、靴を脱がずに直接出入りできる収納スペースです。外に置きたくはないけれども、家の中に入れるには抵抗のあるものを収納するのに向いています。棚や収納ボックスを設置することで、効率よくものを収納できますよ。

情報提供:整理収納アドバイザー 角一 まり子

目次

土間収納とは?

土間収納とは、玄関にある収納スペースのうち、靴を脱がずに利用できるものを指します。土間収納という名称以外に、玄関クロークやシューズクロークという呼び方でも知られています。

近年では感染予防の観点から、「家に入る前に手洗いをして消毒したい」という需要もあり、土間にアルコール除菌や手洗い場を設置するケースが増えてきています。土間に手洗い場があれば、床が濡れても問題なく、来客時にも手洗い場へ誘導する動線がスムーズになり便利です。

このようにさまざまな用途で利用できる土間ですが、使い勝手のよい空間にするには、どうすればよいのでしょうか?今回は収納スペースとしての使い方に焦点を当てて、土間収納の種類や活用方法などをお伝えしていきます。

玄関と収納
※イメージ写真
土間収納の活用方法と注意点

家に土間収納があると、どのように活用でき、どのようなことに注意を払う必要があるのでしょうか?土間収納のある暮らしを検討する際に気になるこの2点について、詳しく解説していきます。

活用方法
土間収納は、外には放置したくないけれど、家の中に入れるには抵抗のあるものを収納するのに向いています。具体的にどのようなものの収納に向いているのかご紹介します。

●外出用のアイテムを収納する
家の中では使わない帽子やコートといった外出用の衣類や、靴などの汚れやすいアイテムを収納すれば、玄関から出入りする際にまとめて外出の準備や片付けができるので、動線がコンパクトになります。また、春先の花粉の多い時期に、花粉の付いたコートを室内に持ち込むことを防げるため、花粉症の人にとって心強い収納スペースといえるでしょう。

また、ベビーカーや子どもの遊び道具、三輪車などの外で使うものや、キャリーケース・ゴルフバッグ、バッドなどのスポーツ用品を収納すれば、外へ持ち運ぶ際の動線が短くなるため、便利になるでしょう。

収納にならぶアウター
※イメージ写真

●雨や雪などで濡れたものを収納する
傘やレインコートといった雨に濡れるアイテムを屋内に収納したい場合に、土間収納を活用できます。たとえば、雨に濡れたレインコートを部屋の中まで持ち込み、床を濡らすようなことを避けられます。また、締め切った空間に雨具を保管すると、結露やカビの発生の恐れがあるため、収納する際は土間に換気扇や窓を設置して、湿度対策を行うとよいでしょう。換気扇や窓が設置できない際は、除湿器や扇風機を置いたりして、空気を循環させましょう。

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青いレインコート
※イメージ写真

●趣味の道具を収納する
土間収納は、趣味の道具を収納するのにも向いています。 屋外で使用するアウトドアグッズ、工具、ガーデニンググッズ、自転車などの趣味の道具は、室内で保管すると汚れを持ち込んでしまう心配がある一方で、外に放置すると盗難のリスクが存在します。これらのアイテムを収納するために、土間収納があると、収納の悩みを減らせるでしょう。

趣味の道具のなかには、ロードバイクやスキー用具など季節によって使用する頻度が異なるものがあります。そのため季節に合わせて、その時期に使うものを手前の取り出しやすい位置に、使わないものは奥にと、位置を入れ替えるとよいでしょう。

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スポーツ用品
※イメージ写真

●そのほか
上記で挙げたアイテムのほかに、下記のようなものが土間収納での保管に向いています。

・トイレットペーパーや洗剤といった日用品のストック
・ほうきやちりとり、バケツなどの掃除道具
・せん定道具や踏み台などのガーデニング用のアイテム
・ヘルメットや水タンクなどの防災用品や防災備蓄

防災グッズ
※イメージ写真

注意点
土間収納を設置する際、多くの場合、玄関の一部を用いたり、隣接する部屋に充てられるスペースを削ったりします。そのため、土間収納を広く確保し過ぎると、ほかの居住空間が窮屈になる恐れもあることに注意しましょう。

また、新たに土間収納を作る場合は、玄関だけを作る場合と比較して、建築費が高くなる傾向にあるため、コスト面からも、土間収納が必要以上に広くなってしまうことは避けておきたいところです。自分がどのようなものをどれくらい収納したいかを想定し、適切な広さを確保するように心がけましょう。

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土間収納の種類

土間収納には主に3つのタイプがあり、それぞれ「壁面タイプクローゼット」「シューズインクローゼット」「ウォークスルークローゼット」といいます。ここでは、それぞれの土間収納の特徴をご紹介します。内部の棚のレイアウト次第で使い勝手が大きく変わるので、使い方に合わせて設置するタイプを検討しましょう。

壁面タイプクローゼット
壁面タイプクローゼットは、奥行きが浅く、内部にパイプハンガーと棚を設けるクローゼットです。壁面タイプクローゼットは、浅い奥行きの棚を設置できるだけのスペースがあればよく、ほかのタイプの土間収納と比べコンパクトなスペースに納められるというメリットがあります。

壁面タイプのクローゼットの注意点は、天井ぎりぎりの高さのクローゼットを作ると土間に圧迫感が出てしまう可能性があることです。圧迫感を軽減する工夫として、棚に使われる素材に明るい色のものを選ぶことが挙げられます。明るい色のものを選ぶことで、開放感のある土間を作ることができるでしょう。また、奥行きが浅い場合は外で使う大型のもの(キャンプ用品やスキーグッズなど)を収納する際は、高さを活かして立てることで、幅を取らずに収納できますよ。

壁面タイプクローゼット
※イメージ写真

シューズインクローゼット
シューズインクローゼットは、玄関から靴を履いたまま直接入れるクローゼットです。入り口が1か所で、3面の壁に収納スペースが設けられた構造になっていることが一般的なシューズインクローゼットになります。

シューズインクローゼット
※イメージ写真

ウォークスルークローゼット
ウォークスルークローゼットは、収納と生活動線を兼ねたクローゼットのことを指します。シューズインクローゼットの入り口が1か所であるのに対して、ウォークスルークローゼットは2面に入り口があり、2か所から入ることができます。たとえば、土間収納をウォークスルークローゼットとすることで、玄関とリビングをつなぐ動線を収納スペースとして有効活用できます。その結果、通り抜けながら屋外用のアイテムを収納できるため、外出時の準備や帰宅時の片付けがラクになるというメリットがあります。

ただし、ウォークスルークローゼットの位置によっては、靴の臭いがリビングに流れ込んだり、キッチンの臭いがクローゼットに流れ込んだりすることもあります。臭いが気になる場合は、消臭剤を置いたり、効率よく換気するためにサーキュレーターを置いたりするなど臭い対策を行うとよいでしょう。

ただし、同じ床面積のウォークインクローゼットと比較すると、ウォークスルークローゼットは出入り口の確保のためにもう1面の壁を削っているため、収納力が低い傾向があります。また、通り抜けを想定して、ウォークインクローゼットよりも広めに移動スペースが設けられていることが多いため、ウォークスルークローゼットの収納力を高められるよう、収納のレイアウトを工夫するとよいでしょう。

ウォークスルークローゼット
※イメージ写真
土間収納を使いやすくするポイント

ここまで、土間収納の活用方法や注意点、土間収納の種類などを解説してきました。ここからはさらに、実際に土間収納を便利に使っていくためのポイントを紹介していきます。

照明を付ける
間取りの影響で、窓を付けられない場合や、玄関の明かりが届きにくいことが考えられます。必要に応じて、照明を設置するとよいでしょう。照明を設置することで、奥まで収納しているものを確認しやすくなり、収納からの出し入れを簡単に行えるようになります。また、夜間に収納を利用する場合にも便利です。照明用の配線がなかったり、電源が備わっていなかったりする収納の場合は電池式の人感センサーを付けることで照明として使用できます。

照明
※イメージ写真

コンセントを設置する
土間収納内で家電を使ったり、収納アイテムを充電したりする際に、コンセントがあると便利です。特に、車内を掃除するためのスティッククリーナーや芝刈り機などの家電は、充電のために室内に持ち込むと家の中を汚す恐れがあるため、土間収納にコンセントを設置しておくことのメリットは大きいといえるでしょう。

コンセントを設置する際は、取り付け位置は低くし過ぎないようにしましょう。なぜなら、土間収納には濡れたものを持ち込む機会があり、コンセントの位置が低いと漏電の危険があるためです。

すのこを敷く
土間収納を靴の収納場所として利用する場合は、すのこを敷いて「板の間」を作りましょう。間取りによっては、玄関と土間収納が離れてしまう場合があります。このようなとき、裸足や室内履きで歩ける通路がないと、玄関から靴を取りにいくためにサンダルを履く必要があり、着脱が何度も発生してしまいます。

そこで、玄関と土間の間に板の間を作ることで、何度も靴の着脱を行う手間が省けて、移動がラクになります。ただし、すのこを敷く場合は、床とすのこの間にほこりや砂などがたまりやすいのでこまめに掃除を行うようにしましょう。

玄関に敷かれたすのこと靴
※イメージ写真

換気扇を設置する
リフォームを行い、土間収納を新たに設置する場合は、換気扇の設置も検討するとよいでしょう。土間は、玄関のそばにあるため湿気がたまりやすく、気温差が激しいために、結露やカビが発生しやすいエリアになります。そのため、換気扇や除湿器を活用し、土間収納を適切な湿度に保つように心がけることがおすすめです。

鏡を設置する
土間収納にコートやジャケットといった上着、カバンや帽子などを収納している場合、外出直前に必ず立ち寄ることになります。土間収納に鏡を設置しておくことで、全身のコーディネートをチェックでき、外出前の身支度をスムーズに行えます。

鏡のある玄関
※イメージ写真
土間収納を効率的にする5つのアイテム

土間収納の収納力を高め、使いやすいスペースにするために役立つアイテムを5つ紹介します。

[ 1 ] ハンガーラック
ハンガーラックを設置することで、コートやジャケットなどの上着を効率的に収納できます。この際、家族構成に合わせ、大人・子どもの背丈に合ったラックを準備すると、より使い勝手のよい収納空間になるでしょう。ハンガーラックにS字フックを掛けることで、帽子やバッグも掛けられます。上着類が土間に集約されて収納されていることで、出かける前の最後の身支度が非常にラクに行えますよ。

洋服のかかったハンガーラック
※イメージ写真

[ 2 ] 棚
棚を多めに設置することで、収納力が増します。また、メタルラックや棚板を組み合わせて収納の配置を変えられる可動式の棚にすることで、収納するものや量が変わっても、自由に高さを変えられるため、きれいにものを収納できます。

白い壁の玄関と木製の収納棚
※イメージ写真

[ 3 ] 収納ボックス
工具や子どもの遊び道具、ストック品を収納したい場合は、収納ボックスを用意するとよいでしょう。これらの道具は、サイズのばらつきが大きい傾向にあります。そのため、収納したいもののサイズに合った収納ボックスを用意することで、整理整頓をスムーズに行えます。

収納ボックスをまとめて配置する際は、あまり使わないものは上へ、よく使うものは取りやすい高さに置くようにしましょう。また、子ども用のものは、子どもの背丈に合わせた位置に置くようにしましょう。こうすることで、誰もが必要なものを必要なときに取り出しやすい収納になります。

収納ボックス
※イメージ写真

[ 4 ] タオルバーとS字フック
壁にタオルバーや突っ張り棒を設置しS字フックを掛けることで、細長いものを立てて収納することができます。ほうきやちりとりなどの掃除道具や傘は、横に収納すると幅を取ってしまい、特に、ほうきは立て掛けておくと穂先に癖が付いてしまうため、掛けて収納できるようにする工夫が求められます。

S字フック
※イメージ写真

[ 5 ] ロールスクリーン
土間収納に扉が付いておらず、玄関を通ると土間収納の中が丸見えになってしまうときに活躍するのが、ロールスクリーンやのれんです。ロールスクリーンを収納の目隠しとして活用することで、整然とした見た目の玄関を維持することができます。空間に合ったロールスクリーンやのれんを設置することで、いかにも物置であるといった雰囲気になってしまうことを避けながら、その場をよりおしゃれに演出することができます。

また、土間収納に扉を設置する場合は、開き戸ではなく引き戸を付けるようにしましょう。引き戸であれば、扉の開閉のためのスペースを取らずに済みます。

青いバラののれん
※イメージ写真
土間収納を活用してスッキリした住まいを実現!

土間収納の種類や活用方法、効率的に活用するためのアイテムなどについて紹介してきました。土間収納はアイデア次第で使い勝手を高め、効率的にものを収納できるという魅力があります。最近では、土間収納から洗面・キッチンへとアクセスできるようにしたことで、家事動線を効率的にまとめた間取りが増えています。

家に土間収納がある人は、アイデアを生かして効率よく収納できるように使い方を工夫しましょう!また、これから家を購入する人は土間収納がある物件もチェックしてみましょう。リフォームを考えている人は、ぜひ土間収納の設置を検討してみてくださいね。

●靴の収納方法に関する記事はこちら

玄関の収納方法とは?靴を片付けて、スッキリ玄関に見せる方法
玄関の収納方法とは?靴を片付けて、スッキリ玄関に見せる方法

靴を片付けて玄関をスッキリと見せる方法を紹介しています。

●シューズクロークの活用方法に関する記事はこちら

玄関をスッキリ使いやすくするためのシューズクローク活用方法
玄関をスッキリ使いやすくするためのシューズクローク活用方法

玄関にあるシューズクロークの使い方を紹介しています。

情報提供:整理収納アドバイザー 角一 まり子

整理収納アドバイザー1級認定講師/&STORAGE代表 1000件を超えるご家庭の整理収納サービスや多数の住宅メーカーで収納監修を手掛ける。(セミナー受講生は6000名を超える)人・モノ・空間を整え『美しく、心地よく暮らしやすい』を提案している。