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Question

「DEN」とは?メリットと使い道を分かりやすく解説

物件を探していると、「DEN」という表示を見掛けました。この表示の「DEN」とはどんな意味の言葉ですか?

Answer

間取りに表示される「DEN」は、「趣味を楽しむ小部屋」や「書斎」を指して使うことが多い傾向にあります。「DEN」には、建築基準法において明確な定義はありません。状況や間取りに応じて呼び方が変わることがあるのでご注意ください。

情報提供:不動産鑑定士 竹内 英二

目次

「DEN」とは?

物件の間取りから、「DEN」という英語の表示を見掛けたことはありませんか?DENの読み方は「デン」で、動物が身を隠し、安全に身を預けられる「巣穴」や「洞窟」が語源です。転じて、私たち人間の「隠れ家」や「巣窟」「密室」という意味で用いられるようになりました。

DENは、不動産業界で「趣味を楽しむ小部屋」「書斎」を示す際に用いられることが多い言葉です。DENの広さや形、仕様に明確な基準はありません。そのため、DENは状況や間取りによって千差万別、ともいえます。
部屋でもリビングでもキッチンでもないスペースが、DENといえるでしょう。

間取り図では、「2LDK+DEN」や「DEN(納戸)」といったように、そのまま「DEN」と表示されるケースもあります。

物置部屋
※イメージ写真

建築基準法における「居室」の要件を満たしていない場合でも、1つの部屋として使用することは可能です。なお、建築基準法の定義は以下の通りです。

・採光のための窓や開口部は、居室の床面積の1/7以上
・換気のための窓や開口部は、居室の床面積の1/20以上
・居室の天井の高さは、2.1m以上

建築基準法上、居室としては認められないDENであっても、光が差さず、風通しが悪く、圧迫感があるスペースなのか、といえばそうとも限りません。隣室との間をガラスで仕切ったり、中二階にあったりと、採光や換気がなされている場合もあります。また、部屋と呼べる仕様でありながら書斎としての機能を強調したいために、DENと呼ぶ場合もあるのです。

ですから、DENの表示がある際は、それらを取り巻く状況や間取りをよく確認する必要があります。

本記事では、DENがあることのメリットやおすすめの使い方などについて詳しく解説します。

書斎
※イメージ写真
DENのメリットと注意点

ここでは、一般的なDENに共通する特徴を、メリットと注意点に分けてお伝えします。

メリット
一般的なDENのメリットは、目的次第では居室よりも使い勝手のよい場合があることです。たとえば、採光がない、もしくは十分ではないDENの場合、そこに置かれたものが日光に当たる可能性が低くなります。そこでDENを書庫やクローゼットにすると、本や衣類が傷むリスクを軽減できるというわけです。さらにDENの手狭なスペースを読書やデスクワーク、または工作や家事などの手仕事に活用することもできます。

注意点
一般的なDENの注意点は、自然光や自然換気が望めないことが多いということです。そうなると、光は照明器具、換気はエアコンに頼らなければなりません。その際には、DENのスペース内にコンセントが備え付けられているか、確認が必要です。

コンセントとプラグ
※イメージ写真
DENの使用例

DENと呼ばれるスペースは、状況や間取りに応じてさまざまな使い方ができます。ここでは使い方の具体例を挙げていきます。

書斎・リモートワークスペース
DENは書斎やリモートワークスペースとして使うのに適しています。多くのDENでは採光が十分ではありません。その特徴が直射日光で本を傷めるリスクを軽減します。また閉じられた空間となるDENであれば、ほかに注意を妨げられることなく、読書やデスクワークに集中できます。

原稿用紙と万年筆
※イメージ写真

趣味の部屋
DENは趣味の部屋に使えます。たとえば、閉じられた空間で防音が見込めるDENであれば楽器の練習ができるレッスンルームになります。または子どもが触ったり、掃除の邪魔になったりしない場所にあるDENならば、工作をするアトリエになります。さらにDENは、猫や犬などの動物が静かに休むペット専用スペースにもなります。

家事室
DENにアイロン台やミシン台を常設すれば、アイロンがけや裁縫専用の家事室となります。アイロン台やミシン台などの道具の出し入れをしなくてよい分、時間短縮になり、家事の効率を上げられます。

ミシン
※イメージ写真

プレイルーム
DENにおもちゃや絵本を置けば、子どもを遊ばせるスペースとなります。天井が低く、小部屋となる傾向があるDENは、大人が過ごすには窮屈でも、小さな子どもには十分な広さです。

収納
DENは収納スペースとして使えます。採光が十分ではないDENの場合、衣服や帽子、靴などが日光で退色するリスクを軽減できます。また、収納したいものに合わせたレイアウトが可能なため、DENにハンガーラックや棚を設置して、ウォークインクローゼットにするのもよいでしょう。ただ、通気性が悪いDENの場合は、湿気がこもるため、カビ対策が必要になります。

ウォークインクローゼット
※イメージ写真

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DENを活用して生活の幅を広げよう

DENは、窓や開口部が小さい傾向にありますが、用途次第で使い勝手のよいスペースになります。特に近年は、リモートワークが増えるに伴い、自宅でのデスクワークに集中できるスペースの確保が課題となっています。その課題はDENで解決できるかもしれません。

物件選びでは、DENがある間取りを検討するのはいかがでしょうか?建築基準法の「居室」という基準から外れたスペースは、時に思いがけない余裕や遊び心をもたらします。

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※イメージ写真

情報提供:不動産鑑定士 竹内 英二

株式会社グロープロフィット代表取締役。不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、公認不動産コンサルティングマスター、相続対策専門士、不動産キャリアパーソン、中小企業診断士。不動産の専門家として、不動産鑑定やコンテンツのライティングを行う。

HP:https://grow-profit.net/