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Question

オープンキッチンの魅力とは?設置のポイントや丸見え対策も解説

先日内覧した物件に、オープンキッチンが付いていました。とてもおしゃれで気に入ったのですが、使ったことがないのでちょっと不安です。オープンキッチンは使いやすいものですか?設置された物件に住むなら、どんなことに気を付けるべきですか?

Answer

壁で仕切られていないオープンキッチンは、開放感やコミュニケーションの取りやすさが魅力です。仕様や設置方法には複数のパターンがあるので、予算や確保できるスペースに応じて最適なものを選びましょう。

情報提供:プロホームインスペクター 友田雄俊

目次

オープンキッチンって使いやすいの?

物件購入やキッチンのリフォームの際、「オープンキッチン」に心引かれる人は多いのではないでしょうか?

オープンキッチンとは壁で仕切られていないキッチンのことで、開放的でおしゃれな雰囲気が魅力です。しかし、実際に設置するとなると、使い勝手がイメージしにくく「後悔したらどうしよう?」と不安を感じるかもしれません。

そこで今回は、オープンキッチンのメリットと注意点、設置のポイントについてご紹介します。家に居る時間が楽しくなるような、理想のキッチンづくりの参考にしてくださいね!

アイランドキッチン
※イメージ写真
オープンキッチンのメリット

オープンキッチンには、次のようなメリットがあります。

開放感がある
壁で仕切られていないオープンキッチンは、広々として開放感があります。目線を遮られないので、のびのびした気分で調理を行えますよ。また、リビングやダイニングまで一目で見渡せるので、目を離せない小さな子どもがいる家庭にも安心です。

コミュニケーションが取りやすい
リビングやダイニングとつながっているオープンキッチンは、作業しながらでもコミュニケーションが取りやすいことも魅力です。家族と一緒に調理したり、片付けを手伝ってもらったりといったことが行いやすくなりますよ。

カウンター越しに会話する親子
※イメージ写真

配膳や片付けがしやすい
オープンキッチンは、壁で仕切られたキッチンよりもダイニングテーブルとの距離が近いので、料理の配膳や食器の片付けがしやすいというメリットもあります。毎日行うことだからこそ、ダイニングへのアクセスのよさは重視したいポイントですね。

種類と設置のポイント

オープンキッチンの種類は、大きく「アイランド型」「ペニンシュラ型」の2つに分けられます。それぞれの特徴と設置のポイントは次の通りです。

アイランド型
アイランド型とは、キッチンが壁から離れ、島(アイランド)のように独立している形状を指します。周囲に壁がないのでとても開放感があり、キッチンの周りを360度自由に移動することも可能です。見た目の存在感も大きく、空間の主役になるようなデザインです。

設置する際は、十分なスペースが確保できるかどうかがポイントになります。狭い空間にアイランド型のキッチンを設置すると、圧迫感を覚えたりキッチンの内部が丸見えになったりしやすいです。また、キッチンの両サイドに十分な通路スペースがないと、移動もしにくくなってしまいます。

アイランドキッチン
※イメージ写真

ペニンシュラ型
ペニンシュラ型は、キッチンの左右どちらかが壁付けになった、半島(ペニンシュラ)のような形状を指します。壁に付いているので、造り付けの家具のようにインテリアになじむのが特長です。

アイランド型ほど広いスペースを必要としないので、設置に大きな制約はありませんが、複数人で調理する場合は背後のスペースを広めに確保するとよいでしょう。

ペニンシュラキッチン
※イメージ写真

上記のように、オープンキッチンは一部が壁に付いているかいないかで、アイランド型、ペニンシュラ型に分けられますが、キッチン自体の形状にも種類があります。コンロ・シンク・調理台が一直線に並んだものは「I型」、シンクとコンロが別々になったものは「II型」、L字に曲がって配置されたタイプは「L型」と呼ばれます。

I型は形がシンプルなので、施工に手間がかからない分コスト面でお得です。一方、横幅が広くなるので、動線に不便を感じることがあるかもしれません。たとえば、冷蔵庫をキッチンの横に置くことになった場合、動線が長くなって調理中の移動に手間がかかることがあります。

II型は、I型よりも横幅をコンパクトにしやすく、体の向きを反転させればシンク台とコンロ台を行き来できるので、作業動線を短くできます。ただし、シンク台とコンロ台のいずれかは壁に付くことになるので、壁側を向いて作業する時間は開放感を得にくく、リビング・ダイニングとのコミュニケーションも取りにくいことがあります。

Ⅱ型キッチン
※イメージ写真

L型も、L字のどちらかを壁に付けることが多くなりますが、体の向きを変えるだけでシンク台とコンロ台の行き来が可能なため、作業動線が短くなります。ただし、コーナー部分がデッドスペースになりやすく、コーナー下の収納はものの出し入れがしにくくなる点には注意が必要です。

L型キッチン
※イメージ写真
事前にチェック!注意点と対策

オープンキッチンには、一般のキッチンにはない特有の注意点があります。設置の前に、気をつけるべきポイントと対策もしっかりチェックしておきましょう!

キッチンの中が丸見えになりやすい
オープンキッチンは開放感が魅力ですが、その一方でリビング・ダイニングからキッチンの中が丸見えになりやすいという悩みがあります。スッキリした見た目をキープするには、見せたくないものごとに異なる対策を取ることが必要です。

●洗い物、水切りかご
シンクにたまった洗い物や、生活感が出てしまう水切りかごを隠すには、食洗機を設置するのがおすすめです。または、オープン側のカウンターに目隠し(腰壁)を作るのもよいでしょう。

●食品ストック
ごちゃつきがちな食品ストックは、パントリーを設けるか、キッチン収納に余裕を持たせるとスッキリ収まります。

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●まな板、ふきん
使う頻度が高く片付けにくいまな板、ふきんは、シンク下のスペースを利用しましょう。シンク下にスチールパイプを取り付ければ、吊り下げて収納することができます。

●ゴミ箱
キッチンにどうしても必要なゴミ箱も、シンク下に置くと目隠しになり、調理中のゴミも捨てやすく便利です。あるいは、背面収納にゴミ箱が入れられるスペースを確保してもよいでしょう。

収納が不足しやすい
オープンキッチンは上に吊戸棚が付かないことが多いため、収納が不足する場合があります。対策するには、なるべく収納力が高く機能的な商品を選ぶようにしましょう。さらに、壁面に大型の収納棚を作れば、炊飯器や電子レンジなどの家電までスッキリ収めることができます。

汚れ・臭いが広がりやすい
オープンキッチンは仕切りがないため、汚れや臭いの広がりが気になることがあります。リビング・ダイニングを清潔に保つために、しっかり対策しておきましょう。

●水はね
シンクの水はねを軽減するには、水はねしにくい水栓を選んでみましょう。水栓周りが濡れにくいタッチレス水栓、水流に気泡を含ませてやわらかにする泡沫吐水機能付きなどがあります。ほか、食洗機を置いて洗い物の回数を減らすのもおすすめです。

●油はね
床や壁にこびりつくと掃除が大変な油はねは、ガラスの油はねガード(オイルガード)を設置するか、気になるときだけ使えるパネルで防ぐとよいでしょう。あるいは、アイランド型を避けてコンロ台が壁付けのペニンシュラ型を選べば、油はねを抑えられます。

オイルガードが付いたコンロ台
※イメージ写真

●調理中の臭い
調理中に出る水蒸気や煙がリビング・ダイニングまで広がり、臭いがこもってしまうのを防ぐには、性能の高い換気扇や煙の出にくい魚焼きグリルを選ぶとよいでしょう。また、換気扇はコンロを使うタイミングではなく、調理を始めると同時に回し始めるようにすると、空気の流れができて換気の効果が高まりますよ。

予算・スペース・動線で考えよう

オープンキッチンにはさまざまな仕様や設置方法があり、価格帯にも幅があります。これらから最適なものを選ぶには、「予算」「確保できるスペース」「家事動線」の3つを考慮するようにしましょう。

スペースに合ったタイプで、かつ家事動線が効率的になるように設置することで、雰囲気がよく使いやすい理想のキッチンが実現しますよ!

●キッチンの内覧ポイントはこちら

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情報提供:プロホームインスペクター 友田雄俊

さくら事務所所属プロホームインスペクター。大手リフォーム会社にて、メンテナンス工事から大規模なフルリノベーションまで計300件以上を幅広く手掛ける。その後、株式会社さくら事務所に参画し、戸建てやマンション等様々な住宅診断の実施、本部運営に携わる。

HP:https://www.sakurajimusyo.com/