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Question

分譲マンションの駐車場の仕組みとは?物件購入前に知っておきたいメリットと注意点

車を所有しているため、駐車場付きのマンションを検討しています。調べていると駐車場にはいくつか種類があると知りました。どんな駐車場があるのでしょうか?使用料や駐車場付きの物件を探す際のポイントも教えてください。

Answer

マンションの駐車場には平置き駐車場、自走式立体駐車場、機械式立体駐車場などのタイプがあります。費用は数千円~数万円と幅があり、エリアや駐車できる台数と住戸数などによって異なります。物件選びの際は、ライフスタイルに合わせて駐車場もチェックしてくださいね。

情報提供:不動産鑑定士 竹内 英二

目次

マンション購入の際は駐車場も確認しよう!

車を所有している人にとって、分譲マンションを探しているときに「駐車場はあるのか?」「どんな駐車場なのか?」は大事なチェックポイントの1つですよね。駐車場は物件によって、種類もかかる費用も異なります。マンションを購入した後に「駐車場が使いづらかった」と後悔しないためには、マンションの駐車場の仕組みをよく知っておくことが重要です。

今回は「駐車場付きのマンションを探している」「マンション購入の際に駐車場はどうすればよいのかよく知らない」という人に向けて、分譲マンションの駐車場について詳しくご紹介します。

駐車されている車
※イメージ写真
マンションの駐車場は必ず使えるものではない

マンションの駐車場は、物件を購入したからといって必ずしも利用できるとは限らないということを押さえておきましょう。

集合住宅には、建築基準法上は駐車場の附置義務はありません。ただし、自治体ごとに規模に応じた駐車場の設置率が決められていることが多いため、大きな分譲マンションであれば駐車場があることが一般的です。

また駐車場がある場合でも、マンションの住戸数分確保されているとは限りません。土地代が都心部より安い郊外や地方では戸数以上の台数分設けられていることもありますが、土地代が高い都市部では戸数よりも少ない台数分になってしまうことがあります。

そのため、車を所有している、あるいは購入を検討している人は、マンションを購入する前に駐車場についての確認が必要です。また、新築か中古なのかによっても、駐車場の状況は違います。それぞれの特徴をみていきましょう。

駐車場のミニチュア
※イメージ写真

新築マンションの駐車場の場合
新築マンションでは、中古マンションよりも駐車場が確保しやすい傾向があります。なぜなら、中古と違って先住者に駐車場を先に使用されているということがないからです。しかし、駐車場の希望者が駐車場の枠を上回ることもあるため、確実に駐車場を確保したい場合は、駐車場優先権付きの部屋か、専用駐車場が付いているタイプの1階の部屋を検討するとよいでしょう。

中古マンションの駐車場の場合
中古マンションでは、先住者の車で駐車場が満車になっていることがあります。購入時に駐車場の空きがないときは、キャンセル待ちをする必要があります。物件選びの条件のなかで駐車場の優先順位が高い人は、購入前に駐車場の空き状況を確認するようにしましょう。

もし、選んだ物件が駐車場以外の希望条件を満たしている場合は、近隣の月極駐車場の利用を検討してもよいかもしれません。近くに月極駐車場が空いていないか、料金はいくらかかるのかなどを事前に確認しておくとよいでしょう。

駐車場とマンション
※イメージ写真
マンションの駐車場の種類

マンションの駐車場には平置き駐車場、自走式立体駐車場、機械式立体駐車場の3タイプがあります。それぞれのメリットと注意点をご紹介していきます。

平置き
平置き駐車場は、車道から入ってそのまま平地に駐車できるタイプの駐車場です。

●メリット
車道から入ってそのまま駐車できるため、敷地に入ってからの駐車までの入庫時間や、敷地から出るまでの出庫時間をかけずに済むことがメリットです。またメンテナンス費用が少ないことから、修繕積立金や管理費が抑えられる傾向があります。

●注意点
平置きタイプの駐車場は屋根がないため、ほかのタイプの駐車場と比較すると車が汚れやすかったり、雨の日の利用が大変だったりします。また、平置きの駐車場は、台数分の広い敷地が必要になるため、敷地に余裕のない都市では物件が少ない傾向があります。

平置き駐車場
※イメージ写真

自走式立体駐車場
自走式立体駐車場は、複数の階層を持つ駐車場のことです。大きなショッピングモールやデパートなどによくあるタイプで、地下や別棟に設置されており、路上からスロープの上り下りが必要な駐車場です。

●メリット
基本的に屋根があるため雨や日光にさらされにくく、車を汚れから守ることができます。また、屋根があることで車の乗り降りの際にも天候を気にせず済み、荷物が多かったり、小さな子どもを連れていても安心です。さらに、平置き駐車場とは異なり、立体構造であるため、個数を確保しやすいでしょう。

●注意点
立体駐車場が別棟として設置されている場合は、部屋までの距離が遠くなる可能性があります。また、スロープを上がる必要があるため、平置き駐車場に比べて入出庫の時間がかかります。ほかにも、高さや車幅が比較的狭く、大型の輸入車などが停められないケースもあります。

自走式駐車場
※イメージ写真

機械式立体駐車場
機械式立体駐車場は、機械を使って車を出し入れするタイプの駐車場です。タワーパーキングや昇降方式、ピット式などさまざまな種類があります。

●メリット
駐車中は人が車に近づくことができず、出し入れには専用の鍵が必要なことが多いため、いたずらや車上荒らしの心配が少ないです。また、機械で車の出し入れをするため、駐車場内でほかの車に傷付けられる心配もありません。屋根がある場合や地下に車を収納する場合、雨や日光による汚れや色褪せを防ぐことができます。

●注意点
車の入出庫までに時間がかかることがあり、特に雨の日の通勤通学時間は出庫に込み合う可能性があります。また、機械を使った駐車場のため、メンテナンス費用がほかの駐車場よりもかかり、修繕積立金や管理費が割高となる傾向があります。駐車場近くの住戸では、機械の操作音や入出庫のサイレンがうるさいと感じるケースもあるでしょう。

機械式駐車場
※イメージ写真

このように駐車場といってもさまざまな種類の駐車場があります。持っている車のサイズや使用する頻度、車に乗る人の駐車技術などに応じて、適した駐車場を選ぶのがおすすめです。

マンションの駐車場にかかる費用

分譲マンションを購入しても、駐車場は賃貸(専用使用権)である場合が一般的です。なかには、物件を購入すれば駐車場が無料で付いていると考えてる人もいるかもしれませんが、専用使用であれば、駐車場には月々、使用料が発生します。物件によっては発生することもある、1階庭付き住戸の「専用庭使用料」やルーフバルコニー付き住戸の「ルーフバルコニー使用料」と同様です。

支払い先はマンションの管理組合で、駐車場使用料の相場は物件やエリアによって数千円~数万円と幅があります。

レアケースですが、一部の古い中古マンションには平置き駐車場の敷地を分譲する物件もあります。駐車場の土地を所有する物件では、賃貸料の支払いはありませんが、駐車場の区画代金や登記費用、固定資産税などの費用がかかることになります。購入時には、駐車場の土地上の抵当権等の有無や、また駐車場と部屋の分離処分を禁止する旨の規約の有無などを確認しましょう。

また、後から駐車場の敷地が分譲されているケースでは、建物が容積率(延床面積の敷地面積に対する割合)オーバーとなっていることもあり、違法建築物となっていることもあります。このようなマンションを購入する際は、不動産会社にしっかり経緯や合法性を確認してもらい、慎重に見極めたうえで購入するようにしてください。

なお、駐車場に空きが多い場合は、管理組合の収入(維持費、修繕積立金)が不足するため、居住者の負担が大きくなることもあり、注意が必要です。駐車場付きの物件探しでは、駐車場の使用率も確認すると安心ですよ。

車のミニチュアと電卓
※イメージ写真
駐車場にまつわるトラブルと対策

多くの人が利用するマンションの駐車場では、トラブルが発生することもあり、トラブルの種類もさまざまです。ここでは、事前知識として、どんなトラブルがあるのか、どう対策すればよいのかをお伝えします。

無断駐車
さまざまあるトラブルのなかでも無断駐車は多く発生する傾向があります。
ほかの住民や来訪者による間違いの可能性もありますが、故意かどうかにかかわらず無断駐車されてしまうと自分の車を駐車することができません。
対策としては、管理組合にすぐに連絡し、相手方と直接やりとりするのではなく、管理組合に仲裁してもらうことがポイントです。

車上荒らしやいたずら
無断駐車であれば管理組合に相談することで対策ができることもありますが、車上荒らしやいたずらの場合、警察に頼らず自分だけで新たに対策をすることは難しいです。

そのため、マンション購入を検討する際は、防犯カメラをはじめとしたセキュリティが行き届いているかを確認することが対策に繋がります。

機械式による出庫不能
機械式立体駐車場のマンションの場合は、機械の故障やメンテナンスによって入出庫できないということが考えられます。自分が出せずに人に迷惑をかける場合もあれば、ほかの住人が入出庫できずに、自分の車を出すのに時間がかかってしまうケースもあるでしょう。

車を運転する自分や家族が機械式は苦手と感じる場合は、平置きの物件にするか、周辺で駐車しやすい月極駐車場に変更したほうがよいかもしれません。

マンション購入後にトラブルが発生した場合、根本的解決ができない場合もあります。事前に駐車場の様子を把握したり、管理組合に駐車場トラブルの対策を確認したりするとよいですね。

駐車場を走る車
※イメージ写真
自身のライフスタイルと相談を!

駐車場付きのマンション購入を検討している人は、駐車場の有無だけではなく、空き状況や、駐車場の種類、料金を確認するようにしましょう。料金を比較する場合は駐車場代だけではなく、住宅に月々支払う金額を踏まえて比較すると、無理のない支出で生活することができますよ。マンションを購入した場合に月々かかる主な費用は、以下の通りです。

・住宅ローンの返済
・固定資産税および都市計画税
・管理費
・修繕積立金
・駐車場代 など

駐車場の種類や料金などの条件に合う場合であっても、空き過ぎている駐車場の場合は注意が必要です。駐車場の空きが多いと管理組合の収入が不足するため、居住者の負担が大きくなることもあります。費用について知ったうえで、自分のライフスタイルに合わせて駐車所を選ぶことが大切です。

たとえば、家族が複数車を所有している場合は、周辺の月極駐車場を探す、帰宅時間が深夜や早朝の仕事の場合、もし選べるのであれば同じマンションの住人に迷惑がかからない位置の駐車場を選ぶなど、ライフスタイルに相談して駐車場を活用しましょう。

今回はマンションの駐車場についてご紹介してきましたが、ご紹介した通り駐車場といってもさまざまな種類、料金も異なります。駐車場を希望する場合は事前によく調べて後悔することのないようにしてくださいね!

情報提供:不動産鑑定士 竹内 英二

株式会社グロープロフィット代表取締役。不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、公認不動産コンサルティングマスター、相続対策専門士、不動産キャリアパーソン、中小企業診断士。不動産の専門家として、不動産鑑定やコンテンツのライティングを行う。

HP:https://grow-profit.net/