マンション購入ガイド
マンションのゲストルームはあると便利?利用方法や料金、注意点とは?
マンション購入を検討しています。「ゲストルーム付き」と書かれたマンションがありますが、どのように使えるのでしょうか?利用するときはお金がかかるのでしょうか?ゲストルーム付きマンションの使い方やメリット、注意点があれば教えてください。
ゲストルームは入居者への来客用宿泊ルームです。マンションの共用施設のため、通常予約をして利用します。ゲストルームがあると気軽に両親や友人を招くことができるうえに、プライバシーをお互いに守れます。しかも、ホテルに宿泊するよりも気軽に利用できてリーズナブルですよ。
情報提供:不動産コンサルタント 秋津 智幸
目次
ゲストルームはマンション設備の1つ
マンションを探していて、「ゲストルーム付き」という言葉を見かけたことがあるかもしれませんね。「ゲストルームはどのように使うの?」「お金はかかるの?」など、気になっている人もいるのではないでしょうか?今回は、ゲストルーム付きマンションの購入を検討している方に向けて、ゲストルームのメリットや注意点などについて紹介します。
ゲストルームは、大規模マンションや高級マンションの共用施設の1つです。ゲストルームとは「客間」を意味し、居住者の元を訪れた親族や友人などのゲストが宿泊できるように、ベッド、トイレ、バスルームなどが整えられています。ゲストルームは入居者のお客様がマンション内に泊まることできるように、マンションの共用施設として設置されており、居住者の来客のみが利用できます。1つの物件に、和室スタイル、洋室スタイルのゲストルームが複数ある場合もあります。
ゲストルームには、主に次のような特徴があります。
・マンションの管理費で運営されている
・マンションの居住者が通常有料で利用できる
・テレビや家具・家電などが備えられている
物件によっては、眺望のよい高層階にあったり、ホテルのようにゴージャスなインテリアが備わっていたりすることもあります。
次に、ゲストルームの使い方やメリットを見ていきましょう!
ゲストルームを利用するメリット
ここまでゲストルームの基本的な知識をご紹介しましたが、ゲストルームにはどんなよさがあり、どんなシーンで活用できるのでしょうか?ゲストルームのメリットを見てみましょう。
ゲストを気軽に招くことができる
マンション内にゲストルームがあれば、気軽に人を家に招待できます。両親や友人が自宅に泊まりに来るとなると、いくら親しい仲であっても、何かと準備が大変だったり、気を使ったりしますよね。特に、泊まるとなればなおさらです。それを解決してくれるのが、ゲストルームです。ゲストルームを利用すると次のようなメリットがあります。
・ゲストと適度な距離感を保って泊まってもらえる
・事前に室内の掃除をしなくて済む
・リネン類の用意などの手間がかからない
・かさばる来客用の布団などを準備せずに済む
また、近隣にホテルがないエリアに住んでいる人にとっては、遠方のホテルを探したり、そこまで送り迎えする必要がなかったりと便利ですね。また、ゲストルームは一般的な宿泊施設よりお得に泊まれることも大きなメリットといえるでしょう。
ゲスト側も気軽に泊まれる
家に招待されたお客さまにとっても、ゲストルームは気軽に泊まれる設備です。客側も人の家に泊まらせてもらうのは何かと気を使いますよね。とくに、バスやトイレを共用することを気にする人は多いでしょう。ゲストルームなら、専用のバスやトイレが付いているため、気兼ねなく利用することができます。
ゲストルームの利用料
いろいろなメリットがあるゲストルームですが、利用する際はいくらくらいかかるのでしょう?ゲストルームの料金相場は、物件にもよりますが、1泊数千円程度が多いようです。内訳は、タオルやシーツなどのリネン料、清掃料などです。毎月払う管理費とは別で、使用する度に料金を払うことになります。
高級マンションの高層階にあるゲストルームは、利用料が高めに設定されている場合もあります。ゲストルームは本来マンションとして販売できる面積を共用部としているので、販売する場合の坪単価が高くなるにつれてゲストルームの利用料も割高になっていく傾向があるからです。それでも、立地のよい都市圏のホテルに泊まることを考えれば、ゲストルームの方がお得なことがほとんどですね。
ゲストルームの使い方
ゲストルームを使う際の一般的な手順をご紹介します。詳細はマンションごとに異なるので、確認してみてくださいね。
[ 1 ] 管理室やフロントで予約を取る
ゲストルームを利用する際は、予約が必要になります。予約方法は、管理室やフロントに足を運んで直接取るほか、フロントや管理の担当者に電話する方法が一般的です。マンションによっては、居住者専用のサイトから予約できる場合もあります。
また、ゲストルームはチェックインとチェックアウトの時間が決まっています。利用時間は予約時に確認しておくとよいでしょう。
[ 2 ] 当日、鍵を受け取ってチェックイン
宿泊当日は管理人室やフロントなど、所定の場所で予約した居住者が鍵と利用許可書をもらいます。このタイミングでリネン類をレンタルできるのが一般的です。
また、ゲストルームは、ベッドやテレビなどは備わっていても、シャンプーや歯ブラシ、化粧水などのアメニティは備わっていないことが多い傾向があります。自分で用意しておくか、ゲストにないことを伝えておくとよいでしょう。
[ 3 ] チェックアウト
チェックアウトの時間までに部屋を退出し、鍵などを返却しましょう。ゲストルームは、ホテルではなく共用施設なので、ゴミは各自で持ち帰る必要があります。掃除や後片付けをする決まりになっている物件もありますよ。
また、チェックイン・アウトの時間や、2泊以上連泊できるかなどのルールは、物件ごとに異なります。利用前に確認しましょう。
ゲストルームの利用の際に気を付けたいこと
ゲストを気軽に招くことができるゲストルームですが、あくまでマンションの共用部の1つです。気持ちよく使うために、次のような点に注意しましょう。
予約は早めに取る
ゲストルームは、週末または年末年始や連休など、時期によっては予約が混み合う傾向があります。また、ゲストルームが高層階にあり、花火などが見られる立地の場合は、花火のシーズンなど季節や近隣にイベントのある時節にも予約が混み合います。
「予約は2か月前から」といったように予約開始時期が決まっている物件もあります。予約開始時期に合わせて、早めに予約するとよいでしょう。
なお、ゲストルームをキャンセルする場合は、キャンセル料が発生する場合があります。キャンセル料が発生する日数はマンションによって異なります。
ゲストルームを使う際に気をつけたいのは、利用する日にちが確定していないのにもかかわらず、むやみに予約して、解約金が発生する直前にキャンセルする行為です。ほかの住人への迷惑行為になるので、気を付けましょう。
利用マナーを守る
ゲストルームはみんなで使うマンションの共用施設です。利用ルールは、マンションの管理規約で定められています。特に、騒音やゴミの放置、喫煙などのルール違反は、住民や管理会社とのトラブルになる可能性もあります。
ルールの確認不足で思わぬトラブルに発展してしまった...ということがないように、居住者もゲストも、あらかじめマナーについて理解しておくことが大切です。
営利目的で利用しない
当然ながらゲストルームを民泊として貸し出すような、個人の営利目的の利用は禁止されています。ゲストルームの民泊利用の禁止は管理規約で明文化されていることもあれば、明文化されていないこともあります。
明文化されていなくても、個人の営利目的であることや無関係の人間が自由に出入りさせることは管理規約で禁止されています。知らない人がマンション内に立ち入りすることはセキュリティ面で不安な要素になりますよね。営利目的の利用が判明すると、規約違反になり、以後利用停止になる可能性もあります。気持ちよく利用できるようにルールを守りましょう。
ゲストが多い人には嬉しい設備!
お客さまを招くことが多く、頻繁に利用しそうな人は、ゲストルーム付きを物件選びの条件の1つに加えるのもおすすめです。
ゲストルーム付きの物件だと管理費が高くならないか不安な人もいるかもしれませんね。
確かに、都心や一等地などのマンションの場合、ゲストルーム分の価格相当はマンション価格として1戸のマンションの価格が高くなる可能性はあります。しかし、ゲストルームの維持費は、もともとゲストルーム付きのマンションは総戸数が多いことがほとんどなので、1世帯あたりの管理費の負担はさほど大きくならないでしょう。
ゲストルームは、マンションライフを充実させてくれる設備の1つです。活用方法を想像して、マンション選びの参考にしてくださいね!
この記事のまとめ
ゲストルームとは?
ゲストルームは、大規模マンションや高級マンションの共用施設の1つを指します。居住者の元を訪れた友人や親族などの来客者が宿泊できるように、ベッド、トイレ、バスルームなどが整備された共用施設をゲストルームと呼びます。
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ゲストルームの料金相場は?
物件にもよっても異なりますが、1泊数千円前後のケースが多い傾向にあります。内訳としては、タオル・シーツといったリネン料や清掃料などです。
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トラブルなく利用するには?
利用の際は、あらかじめ予約することをおすすめします。また、ゲストルームはマンションの共用施設であるため、居住者もゲストも、事前に利用ルールを把握しておくようにしましょう。
●詳しくはこちら
情報提供:不動産コンサルタント 秋津 智幸
不動産サポートオフィス
代表コンサルタント。公認不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士。不動産コンサルタントとして、物件の選び方から資金のことまで、住宅購入に関するコンサルティングを行なう。
HP:http://2103-support.jp/?page_id=14