マンション購入ガイド
住宅ローンが不安な人必見!データから見るみんなの住宅ローン事情
結婚を機にマンションの購入を考えているのですが、住宅ローンが不安で購入に踏み切れません。収入があまり高く無いため、ローンを返済できるか不安です。
調査によると、若い世代や年収がそこまで高くない方も住宅ローンを使ってマンションを購入しています。新築マンションは将来の資産にもなるので、無理のない返済計画の範囲内で購入を検討してみましょう!
情報提供:不動産コンサルタント 秋津 智幸
目次
持ち家は将来安心できそうだけどローンの返済がネック…
「家を買う」ということをイメージしたときに、住宅ローンの手続きや返済が大変そう…と考える人は多いのではないでしょうか?住宅ローンは長期間にわたって返済していくため、先のことを考えると不安になるのは当然かもしれません。
たとえば、返済の途中で減給やリストラがあり、収入に大きな変化があったら…と思うと、ローンを払い続けていけるか不安になりますよね。また、子育てや介護をすることになった場合は、生活環境も変わり、その費用と返済を両立していけるか不安になるのではないでしょうか?
そもそも、住宅ローンを利用するには、その世帯の収入でローンの審査を通過しなければなりません。住宅ローンの審査は収入だけでなく、勤務先や勤続年数、年齢などのほかクレジットカードや車のローンの状況といった借入に関する個人信用情報などをもとに判断されます。いろいろな事情を踏まえたとき、自分の場合、必要な金額を借りられるのか気になりますよね。
このように住宅ローンに感じる不安は、人や環境によってさまざまなものが挙げられます。しかし、分譲マンションを購入した人の中にはこうした不安を払拭して、住宅ローンを組んでいる人もたくさんいます。では、実際に住宅ローンを借りて、マンションを購入した人はどれくらいいて、どのような方が多いのでしょうか?
今回は、統計で見たときの住宅ローン事情をご紹介します。住宅ローンを組みたいけれど、不安があるという方は、ぜひ参考にしてくださいね!
ローンでマンションを買っている人はどれくらいいるの?
マンションの購入は一見すると高いハードルがありそうに思えますが、調査によると、新築の分譲マンションを購入する方は多いことがわかります。
株式会社長谷工アーベストが、2019年の首都圏の新築マンション市場を調査したデータ※1によると、分譲マンションの新規供給戸数は3万戸以上あり、その60%が販売初月で売れています。
つまり、2019年の1年間に販売された新築分譲マンションは、首都圏の場合、販売初月だけで少なくとも1.8万世帯以上の人たちに購入されていることになりますね。当然ながら、販売して時間が経つほど購入している人が増えていきますので、首都圏では毎年3万世帯は新築分譲マンションを購入しているとみられます。
さて、そこで注目したいのがローンを借りた方の割合です。国土交通省のデータによると、全国でマンションを購入した人の61.7%が住宅ローンを利用しています。また、分譲マンションを初めて購入した人は、30歳代以下が約60%を占め、世帯年収が400万円未満の方が5.2%、400万円~600万円未満の方が20.4%となっています。※2
これらの結果から、若い方や年収があまり高くない人でも住宅ローンを借りて分譲マンションを購入している方がたくさんいることがわかります。
購入できる理由の1つに住宅ローン審査の基準があります。住宅ローンの審査は基本的には年齢や勤務先、年収といったことを見て行いますが、なかでも安定した収入があるかどうかという点がより重視されるのです。たとえば、年収がそれほど高くないという不安のある人も、安定した職にあれば、銀行によっては審査を通過できる可能性もあるのです。
ただし、審査で重視される条件は金融機関によって異なります。この先、住宅ローンの申込みを行う場合は、各金融機関の条件や、自分の現状について把握しておくことがポイントです。自分の現状については、預貯金などの金融資産や自動車ローンやカードローンなど借金の状況、収入や勤務先の状況など金融機関に伝えることをあらかじめ整理しておくと、審査がスムーズになりますよ。
無理のない返済計画で資産となる住宅を手に入れよう!
無理のない住宅ローンを組むことで、マイホームを持つことは可能です。実際にマンションを購入した方のデータから、多くの方が住宅ローンを利用していることが分かりました。将来を見据えた資金計画を立てることで、ローンの返済が重い負担とならないようにすることができます。無理のない返済であれば、賃貸住宅の家賃を支払う感覚で月々の返済が可能となり、賃貸住宅と違って購入した家は自分の資産となっていきますよ。
返済に無理のない住宅ローンにするポイントは、「いま借りられる金額」ではなく、「ずっと返済できる金額」を借り入れすることです。住宅ローンは長い期間をかけて返済するため、途中で収入に変化が起こる可能性も考えられます。そのため、収入でだけでなく、家族構成が変わったり、親の介護など生活に変化が生じても無理なく返せる金額を考えて借りることで安心感が得られるでしょう。
また、マンションを購入した後にかかる費用も念頭においておくことで、新生活を不安なくスタートできます。購入後には、たとえば、マンションであれば毎月管理費や修繕積立金がかかり、不動産を持つことで毎年固定資産税、都市計画税などがかかります。さらに車を所有している方なら月々の駐車場料金もかかるでしょう。
購入時に必要な金額やローンの返済だけで判断せずに、購入後に発生する費用も視野に入れておけば、マンション購入後も支払いに関しては安心して暮らせますよ。
新築マンションを購入することは賃貸住宅を借りるのと違い、ローンの返済が終了すれば後世へも残る大切な資産になります。もし転勤や結婚などで転居することになっても、人に貸したり、売ったりすることは可能です。また、新築マンションなら中古マンションと比べて安心して長く住み続けられるので、老後の住まいの不安も少なくなります。
また、新築マンションは最新の設備やセキュリティなどが充実していることも魅力です。賃貸住宅ではまだあまり採用されていない宅配ボックスや床暖房、最新のシステムキッチン、フルオートバス、生ゴミを処理できるディスポーザーといった生活を便利にしてくれる設備があるマンションもあります。また、オートロックや監視カメラなどの防犯システムが多くのマンションに備わっています。
分譲マンションは自分の持ち家として将来的に住み続けられるだけでなく、室内はリフォームができたりと、自分の自由にできるという安心感と自由度があります。特に新築マンションの場合、きれいでスタイリッシュな物件も多く、充実した暮らしを楽しめます。新築マンションの購入に興味が出てきた方は、一度モデルルームを見学してみたり、住宅ローンのシミュレーションをしてみてはいかがでしょうか?
※2 出典:平成30年度住宅動向調査,国土交通省
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001348002.pdf
(最終確認:2020年10月8日)
情報提供:不動産コンサルタント 秋津 智幸
不動産サポートオフィス 代表コンサルタント。公認不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士。不動産コンサルタントとして、物件の選び方から資金のことまで、住宅購入に関するコンサルティングを行なう。