通勤時間の平均【全国】
全国の通勤時間の平均はどのくらいなのでしょうか?総務省統計局の社会生活基本調査※1によると、日本全国の平均通勤時間は、片道39分、往復1時間19分です。通勤に利用する交通手段の割合は、車が最も多く、次いで電車、自転車という結果になっています。
一方、東京近郊の通勤者は、電車通勤が主になります。都内では電車の本数が多いことに加え、駐車場の確保が難しかったり、他県と比較して駐車場代が高かったりするためです。それでは東京近郊に住む人の通勤時間の平均はどのくらいなのでしょうか?
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通勤時間の平均【東京近郊】
東京近郊の各県の平均通勤時間は、以下の通りです。
エリア | 平均通勤時間(往復)※ |
---|---|
神奈川 | 1時間40分 |
千葉 | 1時間35分 |
埼玉 | 1時間34分 |
3県の平均を求めると、東京近郊の平均通勤時間は「往復1時間36分、片道48分程度」になります。都心に職場がある方は、このデータを通勤時間の目安にして、家探しをしてみるとよいでしょう。
上記の表組みを踏まえると、神奈川県、千葉県、埼玉県からの通勤者は全国のなかでも通勤時間が長いようです。この3県は特に東京都内へ通っている方が多い地域になります。東京都内は住宅の価格が高いため、都心に職場を持つ多くの人が、周辺の3県に住まいを購入していることが分かりますね。
通勤時間平均の違いによるメリットや注意点
東京近郊に暮らす人の平均通勤時間は、片道48分程度でした。基準ができると「これ以上長くなると通勤は大変なの?」「これ以上短くなると住宅は高いの?」など、具体的なイメージで考えられるようになりますよね。通勤時間平均を軸として、通勤時間が長くなる場合と短くなる場合、それぞれのメリットと注意点を見ていきましょう。
時間が長い場合のメリットと注意点
まず、通勤時間が長い場合のメリットと注意点を見てみましょう。
メリット
通勤時間が長いメリットは、価格の安い物件を探しやすくなることと、通勤時間を有効活用できることです。通勤時間の上限を広げて物件を探すと、必然的に検討エリアが広がるので、価格の面でも広さや間取りの面でも選択肢が広がります。また、長くなった通勤時間を勉強や読書、ゲームといったプライベートの時間として活用できます。通勤している間は、周りに親しい人がいる会社や自宅と違い、ある意味でプライベート時間と捉えられるのです。
注意点
メリットがある反面、通勤時間が長くなると時間と体力は消耗しやすくなります。特に交通機関が混雑している場合は、ストレスがたまり、健康状態や仕事のパフォーマンスにも影響を及ぼす可能性があります。また、移動に時間を取られることで余暇が削られることになります。「帰宅後、就寝までの時間をゆっくりしたい」「人付き合いの時間を多く取りたい」という方の場合は、プライベートの時間が足りないと感じるかもしれません。
時間が短い場合のメリットと注意点
次に、通勤時間が短い場合のメリットと注意点を見てみましょう。
メリット
通勤時間が短くなれば、通勤時間が長い人と比較して時間と体力が温存できます。通勤にかかる時間を削減することで、リラックスや趣味、友人と過ごす時間として活用できるでしょう。また、通勤時間が長い人と比べて出勤までにゆとりがあったり、睡眠時間が長く取れたり、職場に着くまでの体力の消耗が少なかったりする可能性があります。
注意点
注意点は、都心から近いエリアに住むと物件価格が高めなことと、仕事とプライベートのメリハリがつきづらくなることです。物件価格は都心に近づくほど高くなる傾向にあります。そのため、都心へ通勤する場合、通勤時間を短くしようとすると、物件の相場が上がってしまうでしょう。また、職場と自宅が近いと、人によっては仕事とプライベートのメリハリがつきづらくなる可能性があります。休日に家の近くへ出かけた際も、勤務先の人に会ってしまうことがあるかもしれません。
このように通勤時間が長い場合と短い場合で、それぞれにメリットと注意点があります。双方のポイントを知ったうえで、自分が納得できる通勤時間と物件の価格を照らし合わせて家を探すとよいでしょう。
理想的な通勤時間にするための住まい選びのポイントとは?
通勤時間以外にも、通勤をラクにする住まい選びのポイントがあります。物件探しでは、単純に通勤にかかる時間だけを比較するのではなく、通勤の経路や環境を理解することも大切です。通勤しやすい物件を探したい方へ、時間以外の通勤がラクになるポイントを解説します。
始発駅、途中始発駅である
使用する電車の始発駅、または途中始発駅が最寄りの物件を選ぶと、座って通勤できる可能性が高いのでおすすめです。たとえ通勤時間が長くても、座って通勤できれば体力的にもラクですし、読書や勉強などをして時間を有効に使いやすくなります。
特急、快速停車駅である
職場から少し距離があっても、特急や快速が停まる駅を利用すれば、通勤時間を短くできます。各駅停車より物件価格が上がる傾向はありますが、その分通勤利便性はよいでしょう。
乗り換え回数が少ない
職場までなるべく少ない乗り換え回数で行けることも、通勤がラクになるポイントです。路線が違っていても直通で乗り入れられることがありますので、路線図や朝の直通本数も確認してみましょう。
路線が混雑していない
利用する路線の混み具合も、通勤がラクになるかどうかに大きくかかわってきます。電車に乗っている時間は同じでも、乗車率200%の満員電車に乗るのと、乗車率70%の電車に乗るのとでは体力の消耗の仕方に違いが出てくるのです。通勤をラクにするために、なるべく混雑していない路線で通勤できる方法を選びましょう。また、できるだけ本数の多い路線を選ぶこともコツの1つです。
混雑の時間帯を避けた通勤ができる
通勤にかかる時間は変えられなくても、通勤ラッシュを避けられると通勤はラクになります。フレックスや時差通勤が可能な職場の場合は、その点も踏まえて物件を探すとよいでしょう。
通勤は毎日のことですから、大きな負担にならない立地を考えることがおすすめです。車やバスを利用して通勤する場合も、通勤時間帯の混雑状況を確認することが大切です。車やバスの場合は「踏切が通勤途中にないか」「通勤で使う道が渋滞しないか」なども考慮するとよいでしょう。
さらに「物件から最寄り駅まで、徒歩や自転車で何分かかるか」も大切なポイントです。最寄り駅までの距離に関する情報は、下記の関連記事を参考にしてください。
都内への通勤時間が短いおすすめのエリアは?
ここからは具体的に、都内への通勤時間が1時間未満のエリア、都心でも住宅購入価格を抑えられる方法について見ていきましょう。
都心近郊の神奈川、千葉、埼玉エリアはおすすめ!
東京都内に勤務先がある人は、東京近郊エリアで物件を選ぶのが一般的です。なかでも都内までの通勤時間が平均の48分程度に収まり、物件の費用を抑えたい方には神奈川、千葉、埼玉エリアがおすすめです。
全国的に通勤時間の平均が長いエリアですが、特急を使えば30分程度でアクセスできる利便性の高い駅もあり、ショッピングやレジャー、自然など、土地それぞれに独自の魅力があります。3エリアで物件を探したい方はぜひ、それぞれの記事で詳しい情報をチェックしてみてくださいね。
都心でも住宅価格を抑えて購入するには
交通機関や道路状況といった通勤事情は地方によっても違います。自分が住もうとしている地域の交通機関や道路情報をしっかり確認しましょう。また、通勤時間をより短くし、できるだけ住宅価格を抑えて都内に住みたい方は、部屋選びの際に以下のポイントを押さえてみましょう。
- 駅から離れている
- 階数が低い、低層階
- 部屋が広くない
- 築年数が古い
平均通勤時間を知ることで「時間をかけ過ぎていた」「理想を追い過ぎていた」など、自分の住まい選びを客観的な視点で捉えられます。
通勤時間の平均を参考に自分の許容範囲を決めておこう
理想的な通勤時間を実現するためには、最寄り駅が始発なのか、停車する列車の本数や種類など、事前に確認しておくとよいポイントがあります。入居後も日々の生活はずっと続いていくものです。平均通勤時間を参考に、購入価格と通勤時間それぞれに無理なく折り合いが付く最適な立地の住まいを見つけてください。
長谷工アーベストでは全国で新築分譲マンション・一戸建てを取り扱っています。長谷工アーベストの取り扱い物件のなかから、長谷工の住まいアドバイザーがご希望に合った物件をご紹介しますので、住まい購入をご検討の方は、お気軽にご相談ください。
なお、以下の検索サイトでは、エリアだけでなく沿線からの物件検索も簡単に行えます。まずはどのような物件があるのか見てみたいという方は、こちらも併せてぜひご利用ください。
※1出典:総務省統計局「社会生活基本調査から分かる47都道府県ランキング」
https://www.stat.go.jp/data/shakai/2021/rank/index.html
(最終確認日:2024年8月6日)
※2出典:ニッセイ基礎研究所「通勤時間と幸福度の関係―在宅勤務拡大で幸福度は高まるか?―」
https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=65027?site=nli
(最終確認日:2024年8月6日)