収納ガイド
スッキリ快適!ミニマリストに学ぶ、整理&収納アイデア
今の家に引っ越して、そろそろ5年。最初はスッキリ片付いていたのに、だんだんモノが増えてきてしまいました。収納ケースを購入しても追いつかず、入りきらないモノがいつも散乱している状態…。どうすれば、スッキリ片付いた家に戻せますか?

モノが増えたら収納ケースを増やすのではなく、モノ自体を減らすこと。ミニマリストの暮らしを参考にしてみましょう!
情報提供:整理収納アドバイザー 角一 まり子
目次
ミニマリストの暮らしを学んで、スッキリライフを送ろう
「収納しきれないモノが溢れている」
「掃除がしにくい」
「必要なモノが見つからない」…
これらはすべて、家の中にモノが増えすぎているサインです。特に、家族がいるとどうしてモノが増えがちで、お悩みのご家庭も多いのでは?
「ミニマリスト」の家ではどうでしょう?ミニマリストとは、必要最小限のモノだけで合理的なシンプルライフを送っている人たちのこと。
モノが少ないので収納に悩むことがなく、掃除もスムーズ。お金と時間の節約効果を感じている人も多いようです。
家族暮らしのミニマリストの場合は、家族それぞれの生活を尊重したうえで、無理なくモノの整理を行います。
今回は、そんなミニマリストの整理・収納術をちょっぴりご紹介。不要なモノを手放し、リバウンドさせない考え方について学んでみましょう!
ミニマリストに憧れてモノを減らしてみたけれど片付かない…真似をしてモノを捨てたけれど必要なモノが不足する…など、ご自身に合ったモノの持ち方を知らずに進めてしまうと、判断を誤って後悔したり、疲れて挫折したりしかねません。
まずはエリアを決め、クローゼットの衣類を見直す、キッチンではどのようなお料理をするのか?必要なモノは何か?と、ご自身のライフスタイルをしっかりと見直しながら進めていきます。
また、家族のモノを勝手に処分するのは厳禁。共有スペースを整理するときは、それぞれの持ち物を箱やカゴにまとめて、自分で判断してもらうのがベストです。

ミニマリスト的整理・収納術|キッチン編
ミニマリストのキッチンはとてもシンプル。「場所を取る使わないモノは持たず、なるべく必要最小限にとどめる」というルールを守って、機能性と清潔感をキープしています。
ミニマリストが持たないモノ
●使っていないモノ
引き出物のグラスや、ポイント特典でもらったお皿などを、いつまでも使わず取っておくことはしません。使っていないモノは、譲るなどの手段で手放しします。
●なくても困らないモノ
多くのミニマリストが「処分しても困らなかった」と語っているのが、まな板立て、三角コーナーなど用途の限られた専用グッズ。専用のモノは代用できる備え付けのフックで吊ったり、チラシなどで紙箱を作ったりします。キッチンマットも、ないほうが掃除しやすく清潔を保てます。
●必要以上の食器、調理器具
家族分以上の食器、つい多めに揃えがちな菜箸や保存容器などもカット。まめに洗えば、それほどたくさんは必要ないというのがミニマリストの考えです。
●調味料
タレやドレッシングなどの専用調味料は、場所を取るうえに期限内に使い切れないことも。「調味料を厳選して、その分いいモノにこだわる」というシンプルながら豊かな食生活を楽しんでいます。

いつの間にか増えてしまう調味料を上手に整理するには?「使いたいときに使いやすく」収納するためのコツをお伝えします。詰め替え容器の種類や使い方もご紹介しています。
●日用品のストック
洗剤やスポンジ、キッチンペーパーなどの日用品ストックも、場所を取るモノの代表。適正量を知ることで、必要な数を管理し不足を買い足すというのがミニマリストの定番スタイルです。

キッチン用品の収納は、動線を考えて収納することが大切。ストックの持ち方についてもお伝えしましょう。
キッチン収納のシンプル化
●床や調理台からモノは排除
よく使うモノ以外は、基本的に外に出さないのがベスト。必要のないモノが出ていると、それだけで散らかっている感じに見えやすく、掃除やメンテナンスもしづらくなってしまいます。
●家電やグッズの色を統一する
冷蔵庫をはじめ、炊飯器やトースターなどの家電は大きいので目立ちやすいもの。可能なら、周りの収納グッズなども含めて色を統一すると、それだけでスッキリ見えます。
●動線を意識して配置する
フライパンはコンロの近く、水を入れる鍋はシンクの近くというように、「モノは使う場所の近くに置く」というのが収納の基本ルール。モノを置きたい場所にスペースが足りない場合は、もう一度モノの量を見直してみましょう。

動線を意識した収納で無駄な動作や時間を減らして日々の暮らしをラクに!グルーピング収納などのテクニックを紹介しています。
ミニマリスト的整理・収納術|クローゼット編
「服はあるのに着るモノがない」という状態に陥りがちなクローゼット。ミニマリストたちは、何を手放し、何を残しているのでしょうか?
ミニマリストが持たないモノ
●着ていない服
ここ1年袖を通さなかった服や、取り出してはみるもののいつもクローゼットに戻してしまう服は、今後も着ない服。「全部一軍」というのが、ミニマリスト流のクローゼットです。
●古い服
古くなって傷んだ服はもちろん、トレンドを過ぎた服、大昔に買ったパーティードレスなどもミニマリストは徹底排除。「服の賞味期限」に敏感になると、クローゼットのシンプル度と同時におしゃれ度もアップします。
●目的不明の服
ミニマムな暮らし方はショッピングの段階からスタート!服を冷静に見て、「着て行く予定がないのに一目ぼれで買ってしまった」というような目的不明の服は、最初から買わないリストに入れておくべき。また、「買った当時はゴルフにハマっていたけれど今は…」というように、後から目的がなくなってしまった服も早めに手放しましょう。
●長く着られない服
ファストファッションのように寿命の短い服は、それだけ早く不要になってしまうということ。トレンドを追いかけて大量の服をあれこれ着替えるより、良質な少量の服をお手入れしながら大切に着るというミニマリストのスタイルには、「服を選ぶストレスから解放される」「自然に自分らしいスタイルが確立できる」というメリットがあります。
●収納グッズ、ケース、ハンガー類
「収納グッズやケースを購入すると、かえってそこに服を増やしてしまう」と感じているミニマリストも多いようです。また、クリーニング店でもらうハンガーも、放っておくとどんどん増えてしまいます。持つ本数を決めて、それ以上は返却するようにしましょう。
クローゼット収納のシンプル化
●何があるか一目で把握できるようにする
クローゼットを開けたときに何がどこにあるかわからない状態では、服を探す時間のムダ、重複買いのムダを引き起こしてしまいます。通勤服はあらかじめコーディネートした状態で吊るしておくなど、なるべく選ぶ手間がかからないように工夫してみましょう。
●丈の長さを揃えて吊るす
コート、ワンピース、ジャケットやシャツなど、ハンガーに掛けた服は丈の長さを揃えて吊るしましょう。見やすくなるだけでなく、足元にまとまった空間ができて収納に有効活用できます。
●小物にも住所を作る
ストール、ベルト、帽子、バッグなどの小物類は、服以上にごちゃつきがち。ケースやフックなどを活用して、クローゼットの中に決まった置き場所を作りましょう。スペースを決めることで、むやみにモノが増えるのも防げます。
ミニマリスト的整理・収納術|洗面所編
家族のモノがいろいろ集まるにもかかわらず、収納スペースは限られるのが洗面所。ミニマリストに学び、どれだけモノを整理できるかがスッキリ感のカギ!
ミニマリストが持たないモノ
●日用品のストック
キッチンと同様、歯磨き粉、ティッシュ、洗剤などの日用品ストックは基本的に置かないのがミニマリスト流。生理用品など切らすと不安なモノだけはストックしたいという場合も、管理ができる範囲に限定して、置き場をきちんと確保している人が多いようです。
●必要以上のタオルや歯ブラシ
家族分以上のバスタオルや歯ブラシも、ミニマリストの洗面所にはありません。ご自分の家庭の適正量を把握していれば、増えすぎを防ぐことができます。
●ホテルなどのアメニティグッズ
旅行先のアメニティグッズは持ち帰らないようにします。また、トラベルサイズのヘアケアセットなどは、すぐに旅行の予定がないなら家で使い切ってしまいましょう。

買いすぎないストック管理とは?カゴを上手に使いラベリングで見える化。消耗品の多い洗面所で「使える収納」を実感できる情報をお伝えします。
洗面所収納のシンプル化
●外に出すモノは厳選
見える部分の収納に並べるのは、歯ブラシなど毎日必ず使うモノだけ。それ以外はなるべく外に出さないのが、清潔感を保つコツです。また、見える部分も見えない部分も、スペースには常に余白を残しておくことで、掃除しやすく清潔な洗面所になります。
●ボトル類の色を統一する
モノの色を統一するのは、スッキリ見えの基本テクニック。手洗いソープなどは詰め替えボトルに入れて、ほかのグッズと色を統一してみましょう。
●タオルを美しく収納する
かさばりやすいタオルは、収納スペースに合わせてたたみ方を変えるとスッキリ収まります。タオルの色も統一すると、まるでホテルのような洗面所に!

必要量を把握し、家族構成・収納スペースに合わせたタオル収納を考えてみましょう。タオルのおすすめのたたみ方を、動画で紹介しています。
シンプルライフの快適さを少しずつ体験してみる
「モノの適正量は、収納スペースの7~8割」といわれています。詰め込むのではなく、適度な余白を残すことは、機能的にも見た目にも大切なポイント。
ミニマリスト的な整理と収納を続けていくと、本当に必要なモノがわかるので、むやみに買い込んだり無意識にため込んだりすることもなくなっていくでしょう。
シンプルライフの快適さが家族にも伝われば、モノの整理にもだんだん協力してもらえるようになるはず。気楽に取り組んでいきましょう!

情報提供:整理収納アドバイザー 角一 まり子
整理収納アドバイザー1級認定講師/&STORAGE代表 1000件を超えるご家庭の整理収納サービスや多数の住宅メーカーで収納監修を手掛ける。(セミナー受講生は6000名を超える)人・モノ・空間を整え『美しく、心地よく暮らしやすい』を提案している。