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Question

階段下収納をもっと上手に活用する方法とは?

階段下の収納スペースをイマイチ使いこなせず、奥のほうがデッドスペースになっています。比較的大きい収納なので、うまく使えるとうれしいのですが…。どうしたら有効活用できるか教えてください!

Answer

階段下収納は広さがある一方、天井が斜めになっていたり、奥行きが深かったりという特徴もあります。形状に合った収納グッズを取り入れると、デッドスペースが減り、モノの出し入れもしやすくなりますよ。

情報提供:整理収納アドバイザー 今井 知加

目次

階段下収納って、何を入れたらいいの?

それなりの広さがあって便利そうな階段下収納。ところが、形が複雑だったり、奥行きが深すぎたりするために「どう使えばいいか分からない…」と、お困りの人は多いようです。

こうした特徴を考慮せず日用品や掃除機などを適当に詰め込むと、何が入っているか一目で分からず、出し入れも大変になってしまいます。

そもそも階段下収納には、どんなモノを入れるのが適しているのでしょうか?場所別、シチュエーション別に見ていきましょう。

階段下収納のある玄関ホール
※イメージ写真

階段がリビング内の場合
リビング内にある階段下収納は、高さがあり大容量であることが多いようです。そのため、クローゼットとして活用し、高さに合った服をラックや突っ張り棒などで収納するのがおすすめのアイデア。低い部分にはチェストを置いてたたんだ服を入れるほか、バッグ置き場にしても重宝しますよ。

あるいは、子どものおもちゃを収納すれば、遊んだらすぐにしまえるので、リビングはいつもスッキリ。思い切って、秘密基地のようなキッズスペースとして活用するという手もあります。

階段がリビング外の場合
リビングの外の廊下にある階段下収納は、生活スペースから離れた場所。そのため、使う時期が限られたモノをしまうシーズン収納が向いています。クリスマスツリー、雛人形、五月人形といった飾り物、あるいはこたつや扇風機といった季節家電などの収納にもよいでしょう。

玄関近くにある階段下収納の場合は、レインコート、エコバッグ、帽子、UVカットのスカーフや上着など、出かける際に必要なモノを入れましょう。
身支度品だけでなく、ウォーキングやトレーニンググッズ、犬の散歩用品などを収納しても便利。あるいは、靴箱として使う、収納に困りがちなゴルフ用品・アウトドア用品置き場にするというのもおすすめです。
また、日用品のストック置き場として利用すれば、買い物に行くときにまとめて在庫チェックがしやすくなりそうですね。

玄関にある階段下収納
※イメージ写真
収納の前に行いたい、3つの準備

階段下収納の場合も、モノを使いやすくしまうコツはほかの収納と同じです。収納前の基本準備を行えば、より便利な空間へと近づきます。

何を収納するか決める
階段下収納は広さがあるので、どんなモノでも入れやすいスペースです。だからといって「あれもこれも!」と、考えなしに収納していけば、モノにあふれて使いにくい収納になってしまう危険もあります。

ですから、まずは「どんなものを収納したいのか?」という収納場所としてのテーマを決めることをおすすめします!
「今、うまく収まっていないモノの置き場所に適しているか?」または「この場所に何があると便利か?」というようにじっくり考え、収納計画を練ってみましょう。

収納物で悩む女性
※イメージ写真

グループ分けをする
収納するモノが決まったら、中に入れるモノをグループ分けしていきます。
1ヶ所にいろいろなモノをごちゃ混ぜに並べてしまうと、探すのも出し入れするのも大変になってしまうためです。似たアイテム、一緒に使うアイテムは、グループに分けてから配置しましょう。

「使う頻度」「大きさ」「用途」が共通していれば、似たアイテムとしてグループ化できます。たとえば「月に何度か使う、シャンプーや洗剤などの詰め替え」は取り出しやすいかごにまとめると便利ですね。
また、「クリスマスツリーとオーナメント」は一緒に使うアイテムなので、これもグループ化して同じケースにまとめておくと、使うときにあちこち探し回る手間を省けます。

缶詰などの箱詰め
※イメージ写真

ラベリングをする
外から中身が見えない引き出しやケースにモノをしまっていると、どこに何があるのか分かりにくいもの。誰が見てもすぐモノを見つけられるように、モノの名前を書いて引き出しなどにラベリングすると、中身の管理がしやすくなります。
色をそろえたマスキングテープや、お好きなフリー素材などでラベルを手作りすると、おしゃれに整理できて一石二鳥ですよ。

中身の見えないケース
※イメージ写真
階段下の形状別・収納アイデアをご紹介!

階段下収納は、天井が斜めになっていたり、奥行きが深かったりと形状が複雑です。ですが、ここをうまく克服できれば収納の可能性はグンと広がります!
ここでは、形状に合わせた収納アイデアをご紹介しましょう。

天井が低く、奥行きが深い階段下の場合
階段下に高さがあればクローゼットのように使うこともできるのですが、天井が低く、しかも奥行きが深い階段下収納は、モノを取り出すのがなかなか大変。
こういう場合には、キャスター付きのワゴンが便利です。デッドスペースになりやすい奥までモノをしまえて、取り出すときにはワゴンを引っ張り出すだけ!掃除をするときも簡単ですよ。

さらに、使用頻度に応じてモノを配置すれば、使い勝手はよりアップします。出し入れに手間がかかる奥のほうには、シーズンオフのアイテムを入れて出し入れの回数を減らします。比較的ラクに出し入れできる手前は、よく使うバッグや帽子、あるいはトイレットペーパーのようなかさばるストック品の収納に活用しましょう。

天井の低い収納スペース
※イメージ写真

天井に段差がある階段下の場合
階段の形状によっては、「天井の高さが2段になっている」など、階段下収納の中にも段差ができてしまう場合があります。
このようなときに役立つのが、同じシリーズで高さが違うラック。同じシリーズのラインナップなら、幅や1段1段の棚の高さが合わせられるので、複数のラックを並べても取り出しが不便になりません。天井の高さが変わるところを境界にして、奥と手前を分けて収納しましょう。

奥のほうには、普段あまり使用しない雑誌やカタログ、工具類、扇風機、スーツケースなどを収納するとベター。手前には、ボックスティッシュや飲料水など使用頻度の高いモノを入れます。奥にスムーズに入れるように、必ず通路を作っておきましょう。

階段下の段差がある収納スペース
※イメージ写真

天井が傾斜した階段下の場合
階段に沿って天井が斜めになっている階段下収納の場合、横幅いっぱいに棚やラックをセッティングすると、上の三角部分がデッドスペースになりがちです。せっかくなら、上の三角部分までスペースをしっかり使い切ってみましょう。

まず、階段下収納の横幅に合ったサイズの棚やラックを置き、中に引き出しケースやボックス、カゴなどを組み合わせます。その上の三角部分には、可動式の棚板を取り付け、置きたいモノに合わせて棚板の高さを調整するとよいでしょう。

ちなみに、こうした傾斜のある階段下収納で、扉なしでもOKという場合は、オープンラックに食器や小物など趣味のコレクションを美しく飾り、「見せる収納」として使うというテクニックもありますよ。

天井が傾斜している階段下収納
※イメージ写真
階段下収納を、上手に活用するための注意点

階段下収納には、複雑な形状以外にも注意点があります。大切なモノを保管するために、行なっておきたいことをご紹介しましょう。

カビ対策をする
階段下収納は、家の中における空洞のような場所。通常の部屋と違って風が通り抜けないので、湿気がたまりやすくカビが発生する確率が高いのが難点です。特に服や靴を収納する場合、除湿剤は必ず入れましょう。

階段下収納に換気扇があればよいのですが、ない場合は定期的に扉を開けて換気する、扇風機やサーキュレーターで通風させるなど、通気性を確保することが重要です。

除湿剤
※イメージ写真

照明を設置する
奥行きのある階段下収納の場合は、中のモノが見づらく探しにくくなりがち。照明が付いていない階段下収納には、簡単なDIYでもよいので、照明を取り付けましょう。電池式のLEDライトなら後付けも簡単で、費用もあまりかからず明るさも十分にあります。

マグネットやビス留めで固定できる品がホームセンターで売っていますので、使用したい階段下収納のスペースに合わせて探してみましょう。

吊下げ電球
※イメージ写真

階段下収納は、上手に使いこなせばたっぷりとモノを収納できる場所。お住まいそれぞれの形状に合ったテクニックを取り入れ、フル活用してくださいね!

情報提供:整理収納アドバイザー 今井 知加

薬剤師・整理収納アドバイザー2級認定講師・企業内整理収納マネージャー。整理収納の理論に脳科学を活用した独自のメソッドで「片付け力」を身に付ける方法を、スクールやメディアで発信。家事を効率化して、自分の時間や家族との時間を充実させる方法をご案内。
HP:http://yutorijikan.blog.jp/