収納ガイド
絵本の収納アイデアをご紹介!片付けやすくするためには
子どもが絵本を引っ張り出した後、元に戻してくれないのでいつもリビングが散らかっています。見た目がスッキリ整って、子どもにも片付けがしやすいような、絵本の収納方法はないでしょうか?
階段下の収納は、形や奥行きにより使用頻度に応じて入れ方を考える必要があります。何でも詰め込むと出し入れが大変なので、奥を季節モノ、手前を日常品と分けて収納しましょう。
情報提供:整理収納アドバイザー 今井 知加
目次
子どもが絵本を片付けてくれない…
子どもたちの成長に寄り添い、豊かな感受性を育んでくれる絵本。ですが、一般のご家庭でも保育園などの施設でも、大量の絵本の収納・整理は悩みどころのようです。
絵本は大きさや厚みがバラバラなうえ、数も増えやすいもの。とりあえず手近な本棚に詰め込むだけでは、「読みたい本がすぐ見つからない」「取り出しにくい」「見た目に統一感がなく雑然としている」といった不便が生じてしまいます。
すると、「子どもが絵本を引っ張り出してそのままにする」という散乱状態につながり、散らかった絵本をとりあえずまた詰め込み直す…という悪循環に。
きれいに整っていて、子どもにも自主的に片付けやすい絵本収納の仕組みを作るには、次のようなポイントが大切です。
・出し入れしやすい適正量が維持されている
・子どもの目の高さに合っている
・どの絵本をどこにしまえばいいか、見てすぐわかる
これらを意識しながら収納を改善すれば、絵本のある子ども部屋やリビングがいつもスッキリした空間になりますよ!
絵本を収納する前に…
絵本の収納に取り掛かる前に、まずは手持ちの絵本を整理することから始めましょう!
読んでいない絵本を分別する
最初に行ないたいのが、「持っている絵本の分別」です。手持ちの絵本をすべて出し、「今読んでいるもの」と「もう読まなくなったもの」に分けてみましょう。
取り出しやすく、片付けやすい絵本収納のためには、数を整理することが大切。読まなくなった絵本から、順に手放すことをおすすめします。
とはいえ、雑誌のように内容が古くなるわけでもないのに、まだきれいな絵本をゴミとして処分してしまうのは抵抗がありますよね。その場合は、次のような再利用法を検討してみましょう。
・古書店に持って行く
・宅配買い取りサービスを申し込む
・必要としている知人に譲る
・図書館などの施設に寄付
読まずに本棚に押し込んでいるより、誰かのもとで大切にしてもらったほうが、絵本も喜んでくれるかもしれませんよ。
「収納スペースに対して7~8割」が、モノの適正量。これより増えることのないように、今後も定期的にチェックを行なってください。
絵本をグループ分けする
手元に残す絵本が決まったら、次はこれらをグループ分けしましょう。
分類の例
分類例1 【ジャンル別】
・遊べる仕掛け付きのもの
・シリーズもの
・日本の昔ばなし
・外国のお話
・図鑑
など
分類例2 【推奨年齢別】
・配本している場合は、届いた順に並べると、推奨年齢にそった分類分けに
分類例3 【サイズ別】
・文庫本~大きいサイズまで、同じくらいのサイズをまとめると、収納しやすい
あまり細かく分けようとすると、かえって混乱してしまいます。「子どもでも区別しやすく、探したり元に戻したりするのに悩まない」という点を意識して、わかりやすいグループ分けを考えてあげるといいですね。実際に本を読んだ後に片付ける「子ども」にグループ分けしてもらうのも手です。
絵本の収納方法とは?
手元に残す本のグループ分けが済んだら、いよいよ収納です!収納方法は大きく、「しまう収納」と「見せる収納」の2つに分けられます。それぞれのメリットを知って、使い分け方を考えてみましょう。
しまう収納
「しまう収納」とは、モノを隠して収納する方法のこと。目につきにくい形で絵本を収納することには、次のようなメリットがあります。
・リビング、寝室など、家族や来客がくつろぐ場所の雰囲気を整えられる
・狭い部屋が雑然とした印象になるのを防げる
・読まなくなっても保存しておきたい絵本をきれいに収納できる
絵本がたくさんあったり、大きさや形がバラついていたりしても、「しまう収納」なら室内がスッキリ。同じ仕様のカラーボックスなど統一感のあるグッズに収納すれば、より整然とした印象になります。ほかの家具のテイストに合わせて、カゴなどナチュラルな素材を選んでも素敵ですね。
見せる収納
「見せる収納」とは、モノを外に出したまま収納する方法のこと。常に目につくという特徴を上手に利用すると、さまざまなメリットが得られます。
・美しい絵本、お気に入りの絵本をインテリアとして楽しめる
・よく読む絵本の出し入れがしやすい
・子どもが絵本を手に取る機会が増える
ただし、魅力的に見せることが目的なので、数を増やしすぎないこと、傾いたままなど乱雑に置かないことが大切なポイント。そういう意味では、手持ちの絵本すべてを「見せる収納」にするのは難しいかもしれません。選んだ一部のみをディスプレイするという形なら、無理なく取り入れられて効果的な収納になるでしょう。
表紙を室内に向けて飾れる収納グッズはいろいろありますが、スリムなオープンラックや、壁にかけられるウォールポケットなどは、スペースを取らないので狭い部屋にもおすすめ。
また、本棚の一角だけを「見せるスペース」に決めて、そこに絵本を飾れるブックスタンドを置くのもひとつのアイデアです。気分やシーズンに合わせて入れ替えれば、新鮮な気分が味わえますね。絵本と同じキャラクターのおもちゃを並べて飾れば、子どもも喜びそう!
見せることを考えて、収納グッズのデザインもこだわって選ぶと、よりおしゃれな印象になりますよ。
収納場所にラベリングする
「しまう収納」「見せる収納」のいずれも、子どもの目の高さに合わせて場所を設定することで、子どもの自主的な片付けを促すことができます。
加えて行ないたいのが、収納場所へのラベリングです。「どの絵本をどこにしまえばいいか」を子どもにわかりやすく示すことで、出した絵本を元に戻しやすくなります。引き出しなど、閉めると見えなくなってしまう場所には特に効果的。ジャンル分けした内容を、かわいいマスキングテープや手作りのラベルなどに記入して、収納場所に貼ってあげましょう。
ラベリングのほか、書店のようにインデックスカードを作って、本棚に差し込んであげるというのもいいアイデアですね。
オリジナル絵本棚をDIYしよう
絵本は、子どもの成長とともに手放していくもの。絵本棚を買ってもいずれ不用品になってしまうなら、お手頃なDIYにチャレンジしてみませんか?材料は、100円均一ショップで簡単に手に入りますよ。
すのこを使った絵本棚
100円均一ショップで購入できるすのこは、DIY用の木材としてさまざまな活用ができます。組み合わせて好みの大きさの棚にしたり、支え板を取り付けて絵本を飾れる棚にしたりと、自由自在。インテリアに合わせて、白やブラウンにペイントしても素敵です。
ダンボールを使った絵本箱
空いたダンボール箱の中に、ジャンル名を書いた仕切りを作れば、子どもでも簡単に出し入れできる絵本箱になります。箱の中に絵本を立てて収納するので、重みでダンボールがたわんでしまう心配もありません。
子どもの友達となって内面を育んでくれる絵本も、機能的な収納あってこそ。積極的に手に取ったり、自分で片付けたりといった成長につながるように、ぜひ工夫してあげてくださいね。
(撮影協力:今井 知加)
情報提供:整理収納アドバイザー 今井 知加
薬剤師・整理収納アドバイザー2級認定講師・企業内整理収納マネージャー。整理収納の理論に脳科学を活用した独自のメソッドで「片づけ力」を身に付ける方法を、スクールやメディアで発信。家事を効率化して、自分の時間や家族との時間を充実させる方法をご案内。