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Question

住宅ローンの金利とは?金利が変動する要因とは?

マンションの購入を検討しています。住宅ローンを利用しようと思っているのですが、支払いも長期になるということで、金利の存在が気になりました。住宅ローンの金利は、どのようなポイントに注意すればよいのでしょうか?金利は今後どのよう に変化していくものなのでしょうか?

Answer

住宅ローン金利には、利用者のニーズにあったさまざまなタイプが存在します。金利はしばらく低金利が続いておりましたが、今後は動きが出てくるかもしれません。金利の変動は経済状況に左右されたりと、その要因も多岐にわたります。

情報提供:ファイナンシャルプランナー 吹田 朝子

目次

住宅ローンの金利って?種類と特徴

住宅やマンションの購入を検討していると、必ずといっていいほど耳にする、住宅ローンという言葉。何千万とする高額な買い物を、一度で支払える人はそう多くはありません。そんな人のために銀行などがお金を貸してくれる、この住宅ローンには、実は利子(金利)というものがつきます。

ほかのローンに設定される金利とは違い、支払う金額が高額な住宅ローンの金利は、その種類や仕組みも特徴的です。

銀行の商品である、住宅ローン
住宅ローンの金利を理解するためにも、まずは住宅ローンの基本情報を整理してみましょう。住宅ローンを利用することは、平たく言えば、購入する住宅を担保にして銀行などからお金を借りることを意味します。

銀行など融資側にとって、住宅ローンとは提供する商品の1つです。商品と銘打つからには、利益を求めてこの住宅ローンを設定しています。貸したお金をただ返してもらうだけでは、利益は生まれませんよね。貸したお金に対して戻ってくるお金に+α、つまり利子(金利)をつけることで、銀行は利益を得ることができるのです。

住宅ローンの返済は、毎月ごとに行われるもの。支払っていく期間も何十年と長いものになりますね。金利はこの、毎月支払う返済額のなかに含まれています。そのため、住宅ローンを利用するときは、この金利にも目を向けて あげることが、とても大切なことといえます。

住宅ローンの金利にはさまざまなタイプが
毎月ごとに支払う住宅ローンの返済額の内訳は、元金と利子(金利)に分けることができます。その元金とは最初に借りた額のうち、返済に充当される部分を指し、利子とはその借入残高にかかる利子を指します。

住宅ローンはほかのローンとは違い、貸し付ける金額が高額であり、返済期間も長期であることから、金利の設定の仕方も特徴があります。住宅ローンを利用する際には、いくつかの金利タイプから選択することができます。ここでは主な3つをご紹介しましょう。

[ 変動金利型 ]
金利が半年ごとに見直され、毎月返済額が5年おきに変わる返済タイプです。民間の金融機関では代表的な金利タイプで、特徴は借り入れ当初の金利が低いこと。

金利が低いという利用しやすさのメリットはありますが、経済状況などのさまざまな要因で金利が変動し上がってしまうと、毎月返済額のうち利子相当額が膨らみ、元金の返済が進まず、将来の返済額が増えてしまうので要注意です。金利の上昇に備えた十分な貯蓄や、将来の収入や支出を踏まえて選ぶとよいでしょう。

[ 固定金利期間選択型 ]
借入期間全体のうち、いくつか選択できる一定期間の金利を固定できるタイプ。固定金利の期間として選べる年数は2年、5年、10年など。一般的に固定金利期間が長くなるほど金利も高くなります。

一定の固定金利期間を終了すると、あらためて金利を固定する期間を選ぶことができますが、特に指定をしなければ、変動金利に切り替わるものが多くなっています。全期間の金利を固定する必要はないけれども、今後、10年以内など、子どもの教育費がかかるまでの一定期間まで金利を固定させたいケースなどで使われることが多いようです。

[ 全期間固定金利型 ]
返済期間中の金利を、始まりから終わりまで、全て一定に固定する金利タイプ。変動金利型に比べると金利が高めではあるものの、将来、金利の変動に左右されることがないので安心感があり、ライフプランが立てやすいのが魅力です。

将来、育児休業や転職・独立などでほかへの借り換え審査が厳しくなる可能性がある方、収入に変動が合ってリスクと取りたくない方や、長期的に子どもの教育費などで出費が見込まれ、金利の上昇を絶対に避けたい人におすすめです。

このように、金利には利用者のニーズに合わせたいくつかのタイプが用意されています。それぞれのライフプランや収入状況に応じて、自分に合ったタイプを選択していきましょう。

借り入れ先による金利タイプの違い
また、借り入れ先によっても利用できる商品の金利タイプが異なります。住宅ローンをどこで借りるかは、住宅ローンを利用する際にはぜひ慎重に検討したいところです。

住宅ローンの借り入れは主に、いわゆるメガバンクと呼ばれる大手銀行や各エリアに拠点のある地方銀行などから借りる方法と、さらには住宅金融支援機構と民間金融機関が協力して提供している、フラット35と呼ばれるローンを利用する方法があります。

メガバンク(大手銀行)や地方銀行などでは、多数のローン商品を用意していて、変動金利型、固定金利期間選択型、全期間固定金利型の3つのタイプを選べるところがほとんどです。

一方、フラット35に特化して取り扱っている機関もあります。フラット35は、35年を最長とした全期間固定金利型のローンですが、それだけ長期の固定金利を提供するために、条件として住宅の質にも重視して、物件の適合証明書を必須としていることが大きな特徴です。

これまでの金利の動きは?何が原因で変動する

金利とは、お金の借り入れにかかる手数料のようなもの。金利は借入金に対して何%、といった方法で表示されますが、この利率が低いほど、利用者にとっては助かることになります。そんな住宅ローンの金利は、これまでどんな動きを見せてきたのでしょうか。実際の推移や、金利が動く要因などをご紹介していきます。

金利は底を打って変化の予兆
金利は、以下のグラフのように、平成初期のバブル崩壊後、下降し、しばらくは最低水準で推移してきました。しかし、2022年ごろより動きが見られます。
(住宅金融支援機構ホームページ)
https://www.flat35.com/loan/atoz/06.html
民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利等)

※ 主要都市銀行のHP等により集計した金利(中央値)を掲載。なお、変動金利は昭和59年以降、固定金利期間選択型(3年)の金利は平成7年以降、固定金利期間選択型(10年)の金利は平成9年以降のデータを掲載。
※このグラフは過去の住宅ローン金利の推移を示したものであり、将来の金利動向を約束あるいは予測するものではありません。

出所:住宅金融支援機構フラット35のホームページより
「民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利等)」(2023年2月現在)

金利が変動する要因は、さまざま
金利は常に変動を続けています。今後の金利が上がるのか下がるのか、あらかじめ予想できればと誰しも思いますよね。予想は難しいと言われる金利も、そもそもどうして動くのか、その要因をつきとめることはできます。

代表的な金利の変動を起こすものの1つに、国内景気があります。たとえば景気がよい状況では、働く人の収入は増え、その分積極的にお金を使う動きが高まります。需要や消費が高まれば、供給側はお金を借りて金利を払ってでも、積極的に設備投資をするので、金利も上昇傾向になります。逆に景気が悪ければ、お金の動きも少なくなり、金利も下降傾向に。

景気がよい状況では物価も上がっていきます。住宅やマンションも同じ影響を受け、物件価格が上がらないうちに、住宅ローンを利用してでも購入しようとする人の動きも高まることに。そうした需要は、金利の引き上げの要因となります。

なお、金利タイプによって金利決定要因も異なります。長期の固定金利期間がある住宅ローンの金利は、10年国債の利回りを基準として決まります。10年国債の利回りは最近上昇してきており、それに合わせて住宅ローンの金利も全期間固定金利型、固定金利期間選択型から上昇がみられています。

また、変動金利型は、短期プライムレート(「短期」とは1年以内、「プライム」とは最優遇を表し、金融機関が企業に短期融資する際の最優遇金利)を基準とし、日銀の政策で約25年以上もの間、低く抑えられているのが現状です。

これらの動きに加えて、さらに各金融機関の金利引き下げ競争もあって、実際に適用される金利が変わってくるわけです。

このように、金利が変わる要因はさまざまです。将来の金利を予想することは不可能といわれていますが、要因を少しでも知っていれば、マンション購入を検討する際の目安にできるかもしれません。

低金利時代の最終局面?!マンションを購入するメリットは?

住宅ローンはしばらく低金利が続いていましたが、物価も上がり、国債の利回りも上昇しはじめ、低金利に底を打って、新しい動きが見え隠れしています。特に住宅やマンション購入を検討する人にとっては、タイミングが重要になってくるかもしれません。

もし、マンション購入を「そのうち・・・」「良い物件があれば・・・」という程度に考えているのでしたら、しっかりと、いつ頃までにという期日を決めて準備をされたほうが、金利についての情報も収集する意識が生まれ、慌てずに対処できるのではないでしょうか。

より安心して低金利でマンションを購入するメリット
住宅ローンの金利は低ければ、総支払額はもちろん、月ごとの返済額も安く抑えることができます。同じ金額を借り入れた場合でも、金利が2%違うだけで総支払額は約1000万円以上差がつくこともあります。

マンション購入の際は、より低金利で安心してできる住宅ローンを選ぶことが、長期的にメリットを活かせるポイントになるでしょう。どのような暮らしをしたいのか、ご家族の今後のプランをしっかり洗い出して、まずご自身にあった金利タイプを選んでみてください。そして、まだ歴史的には低い水準の低金利住宅ローンを活用できるよう計画してみましょう。

その際、今後の家庭の収支に変動がありそうなら、その期間は、固定金利期間で安心できる住宅ローンがよいでしょう。一方、収入に余裕があって、将来の金利変動リスクがとれる分、現時点で最も低い金利を拾って臨機応変に対応したいという人は、変動金利型でもよいでしょう。

住宅ローンの金利水準に変化がみられる今、マンション購入も、自分にとって最適な金利タイプを選ぶことで、物件の価格以上に、長期的なローン返済総額から有利な買い物ができるかもしれません。

数十年にもわたる住宅ローンの返済。少しでも負担が減れば、生活の安定にもつながります。住宅やマンションをお得に購入するためにも、金利の存在は忘れずに注視しておきましょう。

情報提供:ファイナンシャルプランナー 吹田 朝子

一般社団法人 円流塾 代表理事。ファイナンシャルプランナー(CFP®認定者)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー。1人1人の価値観を尊重しながら、暮らしを豊かにするお金との付き合い方を指南。テレビや新聞などのメディアや著書でも活躍中。