収納ガイド
収納ボックスをかしこく使って収納上手になろう!
部屋のなかが散らかっていて、困っています。なかなか収納がうまくいかず、特にリビングまわりの小物類の整理に手間取っています。何かよい方法はないでしょうか。
収納ボックスを使えば、散らかりがちな小物類もひとまとめに。ほかにも形状やサイズ、素材の種類も豊富なので、さまざまなモノの収納に便利です。
情報提供:整理収納アドバイザー 今井 知加
目次
収納ボックスって、どれくらいの種類があるの?
一口に収納ボックスといっても、サイズや素材、形もまちまちで、その種類も膨大です。
効果的に使えばきれいに収納できる優れものですが、どの収納ボックスがどんなモノをしまうのに適しているか、なかなか判断するのは難しいですよね。
まずは収納ボックスにどのような種類があるのか、また、それぞれにどんな特徴があるかをご紹介していきましょう。
箱型から引き出しタイプまで、形状はさまざま
収納ボックスは、蓋のない箱型のモノや、蓋がついていて密閉できるモノなど、さまざまな形状があります。
また、収納「ボックス」とはいっても、四角い形ばかりではありません。まるい形のモノやカゴ型のモノなどでも同じように収納に使うことができます。おしゃれなものでは、バケツのような形を模しているタイプも。
さまざまな家具や収納棚への備え付けにも対応できるよう、収納ボックスのバリエーションは豊富に用意されています。
幅広いサイズが用意されている
サイズも用途によって幅広い種類が用意されているのが収納ボックスの特徴です。高さや幅、奥行きもいろいろあるので、選ぶのに迷ってしまいますよね。書類を入れる程度の幅の収納ボックスもあれば、衣類をまるごと収納できる大きさの収納ボックスも。
サイズも用途によって幅広い種類が用意されているのが収納ボックスの特徴です。高さや幅、奥行きもいろいろあるので、選ぶのに迷ってしまいますよね。書類を入れる程度の幅の収納ボックスもあれば、衣類をまるごと収納できる大きさの収納ボックスも。
キッチンや洗面所、クローゼットにリビング、玄関など、部屋のなかのどんな置き場所にも対応できるのも、収納ボックスの特徴といえるでしょう。
多くの素材が使われている
段ボールや再生紙を使ったシンプルな紙のものから、おしゃれな木製のもの、形状が豊富な金属やプラスチック、サイズを自在に変えられる布製のものまで、収納ボックスにはたくさんの素材が使われています。
素材によって、ご紹介したバケツの形をしたものや、なかには工具箱を模した収納ボックスまで、おしゃれなものが最近は増えてきています。
このように、収納ボックス自体がインテリアの役割を果たしてくれることもあるのが魅力ですね。
しまうモノに合わせて、収納ボックスの素材を選べば、さらに効果的な収納ができます。
種類によって使い分ける
形状やサイズ、使われている素材にさまざまな種類がある収納ボックス。種類がそれだけ膨大ということは、組み合わせ次第で、あらゆるモノの収納に対応できるということでもあります。
衣服や小道具、書類、化粧品、おもちゃなど、しまうモノによって収納ボックスを使い分けることができれば、部屋も片付き、見間違えるようにすっきりさせることも。
こんなときはどの収納ボックスを使う?具体例を交えてご紹介
収納ボックスには形状、サイズ、素材によってさまざまな種類が用意されていることを紹介しました。しまうモノに合わせて収納ボックスを使い分けたい場合、どのように選べばいいのでしょうか。具体例を交えてご紹介します。
モノのサイズに合わせた大きさをチョイス
たとえば、文房具やソーイングセットなどの小物類は、サイズの小さい収納ボックスを使って収納するのがおすすめ。なかには、ボックスのなかに仕切りが設置されているものも。そういった収納ボックスはさらに細かく区分けができるので、コスメ入れなどとしても使えますね。
小さな箱型の収納ボックスは、デザインもおしゃれなモノが多いので、そのままリビングなどに備え付けておくのもよいでしょう。
また書類には、レターケースのような浅いモノか、ファイルボックスが役立ちます。
衣類にはサイズの大きなモノを
衣類をしまうのに効果的な収納ボックスは、サイズの大きい箱型のモノ。服をしまうとなると、ある程度の数がしまえて、広さも求められます。広さのある収納ボックスは、紙製やプラスチックのモノが多いですね。ただ、下着類や子どものモノなど、細かい衣類は浅い収納ボックスが使いやすいということもありますので、入れるモノによって調整しましょう。
蓋が付いているモノは、ホコリを避けることもできるので衣類の収納にはおすすめです。広さや深さのある箱型の収納ボックスは、ほかにも散らかりがちな書籍や雑誌をしまっておくのにも適しています。
子どものおもちゃには、素材の柔らかいモノを
素材の柔らかい布製の収納ボックスを使えば、子どものおもちゃ箱の代わりにもなってくれます。万が一のときでも、怪我をすることが少ない素材であれば安心ですね。
ほかにも、再生紙を使った紙の収納ボックスを使えば、見た目もおしゃれに収納できます。再生紙タイプの収納ボックスは、自然な質感と軽さのわりに、段ボールよりも角ばっておらず、かつ頑丈なつくりをしています。子どものおもちゃの収納だけではなく、たとえば未開封の食料品や調味料ストックの収納にも役立つでしょう。(開封後は、汚れることを考えると、プラスチック製がおすすめです)
タオルや日用品には、汚れ・カビなどの影響を考えたモノを
台所や洗面所では水を使うので、紙製の収納ボックスはおすすめできません。その点、プラスチック製なら洗うこともできて便利です。
また、湿気の多い場所のため、カゴ・バスケットなどの通気性のよいモノも適しています。ですが、ナチュラル素材のモノはカビてしまう心配があるので、金属製のバスケットなどを使ってみるのもよいでしょう。
収納ボックス選びのポイントって?
さて、実際に収納ボックスを家に設置するときは、いくつかの大事なポイントがあります。項目ごとに分けて、わかりやすくご紹介していきましょう。
用途で選ぶ
前の項目でもご紹介したように、しまうモノ(用途)によって収納ボックスを分けると、効果的な収納をすることができます。
収納ボックスも用途を考えて作られているので、しまうモノによってそれに適した収納ボックスを選ばないと使いにくいことがあります。たとえば書類を金属製のバケツの形をした収納ボックスにしまっても、取り出しにくいし、整理が難しいですよね。
前の項目でご紹介したいくつかの例をもとに、自分のしまいたいモノと、選ぼうとしている収納ボックスが本当に合っているモノか、買う前に1度チェックしてみましょう。
収納場所で選ぶ
しまうモノによって収納ボックスを選ぶほかにも、収納する場所によって、形やサイズ、素材を選ぶのも大事なポイントです。それぞれの場所ごとに、代表的なモノの整理に適した収納ボックスをまとめました。
[ キッチン ]
キッチンでバラバラになりがちなモノの1つ、カトラリー。カトラリーの収納におすすめなのは引き出しですが、この引き出しのなかでカトラリーを上手に整理するには、細かい仕切りがついたプラスチック製の収納ボックスが便利です。区分けごとにスプーン、フォーク、ナイフとしまっておけるので、片付けも楽になります。
水回りで湿気が多いので、紙製の収納ボックスは避けるようにしましょう。プラスチックの収納ボックスのほかにも、金属製の収納ボックスなどを使うのもよいでしょう。
[ 洗面所 ]
キッチン同様、水回りの収納グッズは、プラスチックや金属製の収納ボックスを使いましょう。日用品や掃除用具を収納することが多い洗面所は、バケツタイプの収納ボックスがおすすめ。ざっくりと収納することができます。もう少し細かく分けたい場合には、ファイルボックスなどを並べるとアイテムごとに仕分けできて使いやすくなります。
また、洗面所近くに収納棚がある場合、高いところには取っ手のついたプラスチックタイプの収納ボックスを設置して引き出しをつくってあげることで、収納棚上部まで有効活用することができます。
[ クローゼット ]
大きなバッグや衣類をしまうクローゼット。ハンガーにかけきれない服や季節によってしまっておきたい服は、深さのある大きめの収納ボックスにまとめてしまっておきましょう。布製や紙製のものもありますが、積み重ねができるプラスチック製の収納ボックスがおすすめです。
クローゼット内に収納棚がある場合は、収納棚におさまる収納ボックスを用意すると奥のモノも出し入れしやすくなりますよ。
[ リビング ]
雑貨や小物類が集まりやすいリビング。そういったモノがなくならないように収納ボックスが役に立ちます。雑誌をしまっておく箱型の収納ボックスから、文房具やリモコンを立てておくだけの小さな収納ボックスまで、使える収納ボックスの種類はさまざま。
リビングは部屋のなかでもお客さんが多く訪れる場所。きれいに小物類を片付けておきたいですね。素材は紙や木製、布など、見た目がおしゃれな収納ボックスがおすすめです。リビングでは小物類のほかでも、例えばテレビなどのケーブル類をまとめておける、細長タイプの収納ボックスを備え付けるのもおすすめです。
デザインで選ぶ
リビングなどに置く収納ボックスは来客などで人の目に触れることもあるので、デザインにも気をつかうとよいでしょう。
最近はおしゃれなものも多く、収納ボックス自体がインテリアの一部のような役割を果たしてくれるものもあります。たとえば小さな植物を飾るなら、木製の収納ボックスに植木鉢ごと入れるとおしゃれに。リビングで使う収納グッズの素材をひとつにするなど、ある程度の統一感を出すのも効果的。
ほかにも、サイズや形状がなかなかイメージに合わないようなら、自分で素材を集めて、DIYしてしまうという方法もあります。お気に入りの収納ボックスを作ることができれば、片付ける際にも気分が上がりそうですね。
これだけは気を付けよう!収納ボックス選びのよくあるミス
収納ボックスを実際に使うときにはいくつかの注意点があります。ここでは、収納ボックスを使うときに陥りがちな、よくあるミスをご紹介します。
サイズを計っていなかった
デザインがよくて、収納ボックスをつい衝動買い。いざ想定していた収納棚に収めようとすると、サイズが合わなかった、なんていうことも、陥りがちなミスの1つです。
無駄な出費にしないためにも、事前に使う場所のサイズを採寸し把握しておきましょう。必要な収納ボックスをあらかじめ決めておいて、見つかったときだけ購入する、という風に買い方を工夫すれば、必要な収納ボックスだけを選ぶことができますね。
使う時のことをイメージしていなかった
いくらデザインや使い勝手、サイズがぴったりでも、場所によっては適していない収納ボックスもあります。わかりやすい例でいえば、洗面台やお風呂場まわりの水気が多いところで、紙製の収納ボックスを使ってしまうパターン。水に弱い紙が型崩れを起こして、最悪の場合は壊れてしまうということも。使う場所をあらかじめイメージし、そこに適した相性のよい収納ボックスを把握しておきましょう。
また、中に入れるモノの大きさと使用頻度も考えて選ぶことが大切です。モノのサイズに合わせた収納ボックスを選ぶことはもちろんですが、使用頻度の高いものほど、浅い収納ボックスが合っています。
そして、あれもこれもと買いすぎてしまうのはNGです!必要な場所に、必要な分だけ収納ボックスを用意することを心がけましょう。収納ボックスにはそれぞれの形状、サイズ、素材によって適した収納場所があります。目的や使い方を理解しつつ、効果的に利用して、収納上手を目指してみましょう。
情報提供:整理収納アドバイザー 今井 知加
薬剤師・整理収納アドバイザー2級認定講師・企業内整理収納マネージャー。整理収納の理論に脳科学を活用した独自のメソッドで「片づけ力」を身に付ける方法を、スクールやメディアで発信。家事を効率化して、自分の時間や家族との時間を充実させる方法をご案内。