収納ガイド
玄関をスッキリ使いやすくするためのシューズクローク活用方法
シューズクロークがある家に引っ越しました。とりあえず家族の靴を並べてみたのですが、せっかくのスペースを今ひとつ活用しきれていない気がします。おすすめのシューズクロークの使い方を教えてください!
靴以外にも、玄関に収納すると便利なものはたくさんあります。特に、コートやスポーツ用品、お出かけ前グッズなどの「屋外に持ち出して使うアイテム」は玄関に収納できるととても便利!シューズクロークに入れたいものをリストアップし、使いやすくカテゴリー分けして収納してみましょう。
情報提供:整理収納アドバイザー 今井 知加
目次
下駄箱だけではない、玄関収納とは?
玄関は、家の入口。来客者目線で言うと、「その家の印象が決まる場所」であり、住む人目線で言うと、「外出・帰宅時に必ず利用する空間」です。
・靴の脱ぎ履きをする
・お出かけ前の最終チェックをする
こうした基本的な役割に加えて、「家の中に持って上がりたくないものの置き場所」にもなっているでしょう。
玄関の収納といえば、一般的には下駄箱が挙げられますが、ほかにも「シューズクローク」といわれる、いわゆる土間収納があるお宅も最近では増えてきているようです。
このシューズクロークには、出入り口が1ヶ所の「ウォークインタイプ」、2ヶ所の出入り口から通り抜けができる「ウォークスルータイプ」の2タイプがあり、用途も次のように分かれています。
・ウォークインタイプ…普段使う靴以外の収納場所として、下駄箱と併用するケースが多い
・ウォークスルータイプ…家族用玄関としても機能する、靴やその他のものの収納場所
いずれも、広さは1畳ほどから。ウォークスルータイプでは、それよりやや広めのスペースを取ることもあります。今回は、このシューズクロークを上手に活用して、「家の顔」である玄関をスッキリ整える方法をお知らせします!
ウォークインタイプのシューズクローク、どう使う?
最近のマンションでは、ウォークインタイプのシューズクロークのある物件が多数ありますが、せっかくのスペースをうまく使えていない、という家庭も多いのでは?ここでは、ウォークインタイプのシューズクローク活用方法をご紹介しましょう。
靴のほかにも、野外用のアイテムを収納すると便利
このシューズクロークに収納するのに適したものは、シーズンオフの靴や普段はかない靴、靴のお手入れグッズがメインですが、ほかにも「屋外に持ち出して使うアイテム」を収納すると便利です。
たとえば、レイングッズ(傘やレインコート)の収納。
それから、子どもの外遊びのおもちゃ、自転車関連(空気入れやヘルメットなど)のもの。
お父さんが使うような、ゴルフグッズなどのスポーツ用品も。
レジャーシートやエコバックの収納にも便利。
スペースがあれば園芸用品の収納も。
写真で紹介した上記のほかにも、
- ・コート
- ・ほうきなど屋外用掃除道具
- ・お出かけ前グッズ(鍵、日焼け止め、帽子など)
- ・ベビーカー
などの収納もおすすめです。
間取りによっては段ボール・缶・ビンなど資源ごみの待機場所にも向いているでしょう。
収納時はカテゴリー分けを忘れずに
こうしたものを、シューズクロークに収納するときのポイントは2つ。「ボックスなどの収納グッズを用いて」「カテゴリー分けして収納する」ことです。
収納グッズは、写真のように、汚れても丸洗いできるプラスチック製のものがおすすめ。サイズ展開が豊富な商品なら、アイテムごとに適した大きさを選べるので、デッドスペースを最小限に抑えて効率のよい収納空間が作れます。こまごましたものには浅いボックスを、大きなものには少し深めの収納用品を使うとよいでしょう。
また、収納するときには次のようなカテゴリー分けも合わせて行うと取り出しに便利です。
- ・用途別… 園芸用/自転車用 など
- ・時期別… 夏/冬、シーズンオフ/シーズンオン など
- ・使う人別… 家族別に
- ・使用頻度別…よく使う/ときどき使う/たまに使う
こうしてみると、靴以外にも収納するものは結構多いことがわかりますね。
多くのものを収納するときには、使用頻度が低いものを届きにくい場所へ置き、よく使うものを取り出しやすい場所へ置くことも大切なポイントですよ。
シューズクロークを作るときの注意点とは?
次は、家づくりやリフォームのタイミングでシューズクロークを作るときのポイントについてご紹介しましょう。失敗を防ぐため、事前に考えておきたいのは次の2点です。
・どんな目的で使いたいか
・現在の玄関収納と大きく変わりそうな点はどこで、それに家族が対応できるか
まず、どんな目的でシューズクロークを使いたいかを考えると、ウォークインタイプか、ウォークスルータイプかを選択することができるでしょう。例えば、「家族それぞれのスポーツ・アウトドア用品を収納する場所を確保したい」という場合にはウォークインタイプを、「来客が多くいつも玄関をスッキリさせておきたい」という場合はウォークスルータイプを選択する、といった具合です。
次に、現在の玄関収納と大きく変わりそうな点を押さえてシミュレーションしておくと安心です。シューズクロークを設置したことによって出てきがちなお悩みと、その解決策をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
ウォークインタイプのお悩み
・通り抜ける必要がないので、狭いスペースでも壁面いっぱい(多くて3面)活用できるかわり、空気がこもりがちで臭いが気になる…
⇒シダーブロック(防虫・消臭効果のある木製ブロック)など、防虫・消臭剤を用いて臭い対策をしましょう
・ここにすべての靴を入れると、かえって普段用の靴は出し入れしにくくなってしまう…
⇒下駄箱も併設するのがおすすめです
ウォークスルータイプのお悩み
・通り抜けるので、通路を確保する必要があり、ウォークインタイプより収納力が下がってしまう…
⇒メインとなる玄関・シューズクローク共に十分なスペースが取れるかしっかり確認しましょう
・通り抜けると部屋まで遠回りになるなど、帰宅動線に合っていないと使わなくなってしまう…
⇒家族の生活動線をよく把握してから間取りを決めることが大切です
・目隠しの扉をつけたものの、開閉が面倒で使わなくなってしまった…
⇒隠したい場合は棚にロールスクリーンをつけるなど、できるだけ現時点での生活動線を崩さないような設置の仕方を考えましょう
たまには玄関の収納方法を見直そう
家族の成長やライフスタイルの変化などに伴い、玄関収納の使い方も変わってくるもの。定期的に整理し直し、ときにはカテゴリー分けを変更するなど、収納方法を見直してみるとよいでしょう。いつでも使いやすく、スッキリした玄関をキープしてくださいね!
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情報提供:整理収納アドバイザー 今井 知加
薬剤師・整理収納アドバイザー2級認定講師・企業内整理収納マネージャー。整理収納の理論に脳科学を活用した独自のメソッドで「片づけ力」を身に付ける方法を、スクールやメディアで発信。家事を効率化して、自分の時間や家族との時間を充実させる方法をご案内。