マンション購入ガイド
埼玉エリアから都心まで通勤1時間圏内でマンションを購入するなら?
新築マンション購入を検討しています。職場は都心ですが、都心の物件を購入するには予算が足りないため、実家のある埼玉県で探そうと思います。とは言え通勤時間は1時間以内が理想なのですが、都心まで1時間以内で行ける住みやすいエリアといえばどのようなところがありますか?
都心まで乗車時間が40分以内の駅でも、快速・特急が停車しない駅や乗り換えがある駅も候補に入れると、比較的幅広く新築マンションを見つけることが可能です。
目次
都心といっても都内には、東京、新橋、秋葉原、品川、田町、恵比寿、渋谷、新宿、代々木、池袋など大手企業をはじめ中小企業の事業所が密集するエリアが数々あります。
通勤時間は1時間以内が理想の場合、自宅から駅までと駅から勤務先までの所要時間をそれぞれ約10分とすると、駅から駅まで乗車している時間は正味40分ぐらいが理想となりますね。この乗車時間40分を1つの目安として考えてみましょう。
そもそも埼玉の魅力って?
そもそも埼玉ってどんなところで、どんな魅力があるのでしょうか?都心からほどよい近さにある埼玉へ住むことへの興味はあっても、実際の街の様子など埼玉の魅力を簡単に4つに分けて、ご紹介していきます。
魅力その1:東京へのアクセスがよい
埼玉県と聞くとなんとなく遠いイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、東京へのアクセスはどの路線を使っても1時間ほどで都心部へ通える駅がたくさんあります。路線の数も充実しており、このアクセスのよさは、意外と見過ごされている魅力かもしれません。
魅力その2:ショッピングモールが多い
近年では街の開発も進んでおり、居住者にとって便利なショッピングモールの開発も積極的に行われてきました。なかには、日本最大の敷地面積を誇るショッピングモールがあります。埼玉エリアの沿線各所にもショッピングモールがあり、身近ながら週末のレジャー感覚で買い物ができるため、ファミリーにとっては非常に魅力あるものでしょう。
魅力その3:意外と多い観光スポット
最近、埼玉の観光地として小江戸「川越」がよくメディアで取り上げられていますね。江戸の情緒を残したレトロな街並みには、名物グルメやおしゃれな雑貨屋さんが立ち並び、家族連れはもちろん1人旅にも人気のスポットです。
また、さいたま市の大宮にある氷川神社も有名なスポット。2,000年以上の歴史を持った日本でもめずらしい神社で、初詣には多くの参拝客でにぎわいます。特別な行事以外でも、隠れたパワースポットとして普段から人気を博しています。
その他にも、さいたま市の鉄道博物館や所沢市の所沢航空記念公園、西武園ゆうえんち、川越同様最近注目されている秩父も埼玉の有名スポットです。埼玉には身近にたくさんの魅力ある観光スポットがあります。
魅力その4:坂道が少ない
隠れた埼玉の魅力の1つが、坂道の少ない独特の地形。東京や神奈川と比べるとアップダウンの少ない県であり、多くの沿線の街では徒歩や自転車での生活も便利です。平地が多いということは、子供やお年寄りの移動にもやさしいので、ファミリー層には嬉しいところですね。
埼玉から東京まで行くにはどんな路線がある?
埼玉から東京駅方面
東京駅方面に向かう埼玉エリアの主要沿線としては、以下の路線があります。
- ・JR京浜東北線
- ・JR埼京線
- ・JR湘南新宿ライン
- ・JR東京上野ライン
- ・埼玉高速鉄道線
- ・つくばエクスプレス線
- ・東武スカイツリーライン
埼玉から池袋駅・新宿駅方面
池袋駅や新宿駅方面に向かう沿線には、以下の路線があります。
- ・西武池袋線
- ・西武新宿線
- ・東武東上線
乗り換えなしならどの沿線のどの駅?
埼玉エリアで乗り換えなしの沿線を狙うなら、JR線なら各駅停車駅や埼玉高速鉄線沿線、つくばエクスプレス線でしょう。以下に具体的な駅名を挙げてみます。
川口、西川口、蕨、与野は、人気のJR線沿線であり、与野駅から東京駅までは乗り換えなしで48分、途中乗り換えると33分でアクセスできます。蕨駅から東京駅なら乗り換えなしでも36分となり、蕨、西川口、川口は理想的な乗車時間40分以内となります。
このエリアでは、川口駅から徒歩圏に「アリオ川口」という周辺では人気の高い複合ショッピングモールがあります。85店舗の専門店とイトーヨーカ堂が入居し、映画館まであるので、週末は家族で買い物と映画を楽しむこともできます。川口駅周辺にはこの他「かわぐちキャスティ」や「イオンモール川口前川店」などもあり、買い物には困りません。
【JR埼京線】
このエリアには戸田公園と川口のほぼ中間地点に「ララガーデン川口」や北戸田駅から徒歩圏に「イオンモール北戸田」など大規模なショッピングモールが点在し、週末の買い物などに事欠かないエリアでもあります。
【埼玉高速鉄道線】
鳩ケ谷駅から東京駅までとなると乗車時間が40分を超えますが、永田町駅までであれば、乗車時間は37分です。地下鉄南北線沿線に勤務先がある方であれば、鳩ケ谷、南鳩ヶ谷も検討対象になりますね。
【つくばエクスプレス線】
三郷中央駅から東京駅までは北千住や南千住で乗り換えとなりますが、乗車時間は40分以内、秋葉原までなら22分です。つくばエクスプレス線は東京都・埼玉県・千葉県・茨城県の駅が通っているので通勤通学には利便性の高い路線といえます。
【東武東上線】
東武東上線なら、川越駅から池袋駅まで急行利用の場合、乗車時間40分以内です。その中でも、朝霞台、柳瀬川~上福岡はオススメのエリアです。中でも朝霞台は、池袋駅までなら急行利用で乗車時間22分と非常にアクセスに優れています。
【西武池袋線】
西武池袋線沿線では西所沢、狭山ヶ丘、武蔵藤沢といったところがオススメの駅となり、西所沢駅から池袋駅まで急行利用で乗車時間40分以内です。
また、武蔵藤沢駅前にはcoopや東京靴流通センターなど生活に密着した専門店がそろう「グリーンガーデン武蔵藤沢」があります。埼玉の中心市街地でもある所沢までもすぐの立地なので、週末は所沢で食事・買い物・レジャーを楽しむこともできます。
【西武新宿線】
西武新宿線沿線は意外と新築マンションの供給数が少ない沿線で、この沿線を希望する方はマンションを探すのに苦労するかもしれませんが、オススメの駅としては狭山市駅でしょう。
新築マンション相場を見ると、普段の買い物は駅前で、週末は狭山市駅から北西へ車で少し移動した入間川と国道16号線沿いにある大型ショッピング施設のイオン狭山店まで行くこともできます。
乗り換えありならどの沿線のどの駅?
オススメは【東武伊勢崎線】
埼玉エリアで東京方面に向かう乗り換え沿線を考えると、東武伊勢崎線がオススメです。たとえば、東武伊勢崎線に乗り入れている東武スカイツリーラインを利用すれば、新越谷駅から秋葉原駅まで35分、そのまま大手町まで46分です。東武伊勢崎線なら、新越谷あたりまでが都心まで乗車時間40分以内と考えてよいでしょう。
また、越谷エリアには大型ショッピングモール「イオン越谷レイクタウン」(最寄り駅としてはJR武蔵野線「越谷レイクタウン駅」)があります。若者向けの“Kaze”と家族向けの“Mori”の2街区があるこのモールは、若者から家族連れまで満足できる商業施設となっています。
人気の街を紹介!埼玉の住みたい街ランキング2018版
埼玉県内には知名度の高い街がたくさんあります。ここでは埼玉県内のその中でも人気の街がどこかをご紹介していきます。埼玉県に住んでみたい!と考えている方はもちろん、住みやすそうな街を探している方は、ぜひ参考にしてみてください。
埼玉県内でも比較的な大きな街がランクイン
2018年順位 | 住みたい街(駅) | 2017年順位 | 2016年順位 |
---|---|---|---|
1位 | 浦和 | 2位 | 2位 |
2位 | 大宮 | 1位 | 1位 |
3位 | 所沢 | 4位 | 7位 |
4位 | 川口 | 7位 | 3位 |
和光市 | 6位 | 10位 | |
6位 | 川越 | 3位 | 5位 |
武蔵浦和 | 10位 | 4位 | |
8位 | さいたま新都心 | 5位 | 6位 |
9位 | 朝霞台 | 10位圏外 | 10位圏外 |
10位 | 南浦和 | 10位圏外 | 10位 |
さらに詳しい住みたい街ランキング(2018年)の情報はこちらの記事で確認できます。ぜひ一緒にチェックしてみてください。
住みたい街(駅)ランキング2018最新版!東京総合ランキング、気になるトップ10とは!?
1位は浦和
都心へのアクセスもよく、駅周辺もレストランや映画館などが入る大型の商業施設が並び、栄えている浦和。かつては浦和市にありましたが、いまは合併されてさいたま市浦和区となっています。意外かもしれませんが、埼玉県庁も浦和にあります。
浦和といえばサッカーが盛んな地域としても有名で、プロのサッカーチームは老若男女問わず応援され、親しまれています。こうした地域のつながりがあるのは、浦和ならではの魅力といえるでしょう。>
東京都心の各駅までの所要時間と使用路線は以下の通り。
- ・東京駅:京浜東北線(26分)
- ・池袋駅:湘南新宿ライン(20分)
2位は大宮
埼玉を代表する大きな街である大宮。新幹線をはじめとして、商業施設は埼玉で最も充実しているといっていいでしょう。都心部へのアクセスもよく、通勤、通学の利便性と商業施設の充実の両方を求める人にとっては1位の浦和よりも魅力に映るかもしれません。駅周辺は東口、西口ともに近年は再開発が本格的に進められている点でも、いま注目の街となっています。
東京都心の各駅までの所要時間と使用路線は以下の通り。
- ・東京駅:宇都宮線(33分)
- ・池袋駅:埼京線(26分)
3位は所沢
都心へのアクセスもよく、埼玉のそれぞれの魅力をつめこんだ街でもある所沢。特に池袋、新宿、渋谷へは乗り換えなしで行けるので、アクセスのよさは抜群です。意外と見逃しがちな魅力は、東京で一番近いスキー場といわれる「狭山スキー場」があるなど郊外のレジャーエリアと都心の中間にあるところでしょう。
東京都心の各駅までの所要時間と使用路線は以下の通り。
- ・東京駅:池袋経由丸ノ内線(52分)
- ・池袋駅:西武池袋線(32分)
4位は川口
近年、川口は大規模な再開発により居住環境の発展が期待されている街としても知られています。埼玉県内では2番目に人口の多い街でもあり、浦和、大宮、所沢の上位3つの街同様、駅周辺には充実した商業施設が並んでいます。
東京都心の各駅までの所要時間と使用路線は以下の通り。
- ・東京駅:京浜東北線(25分)
- ・池袋駅:赤羽経由埼京線(22分)
4位同率の和光市
埼玉県内では穴場の居住スポットとして知られている和光市。また、大規模な区画整理による新しい住宅街もつくられる予定があるなど、居住スポットとして需要と人気を着実にあげてきている街といえるでしょう。最近は、市の中心である和光市駅は東京メトロ副都心線や有楽町線との乗り入れもあり、都心部へ向かう電車の始発駅としてより住みたい街として人気が高くなってきています。
東京都心の各駅までの所要時間と使用路線は以下の通り。
- ・東京駅:池袋経由丸ノ内線 (29分)
- ・池袋駅:東武東上線(13分)
穴場といわれるエリアの新築マンションを見つけるには?
どの沿線でも穴場的なエリアとして、比較的利便性が高く、割安なマンションを探すポイントがいくつかありますので、ご紹介します。
(1)人気沿線の各駅停車の駅を狙う
人気沿線となる理由の最たるものは、やはり通勤通学時のアクセスのよさです。中でも快速や特急、急行などが停車する駅は、多くの方が住みたい駅といえます。
一方、距離的には都心に近いながらも急行などが停まらない各駅停車駅は見逃されやすい傾向があります。そのため急行等の停車駅と比べて、同じ面積なら販売価格は比較的安く、同じ価格なら面積が広い新築マンションを購入できる可能性が高くなります。
(2)人気沿線から1本乗り換えた路線の駅を狙う
各駅停車駅と同様に、人気沿線から1つ路線を乗り換えた沿線の駅も狙い目となります。乗り換えは面倒だと考える人が多くなるからです。
価格や面積としては人気沿線よりも安く、広い傾向があり、新築マンションの選択肢が広がります。人気沿線の人気駅ともなれば、予算内で新築マンションを選ぼうとすると駅から少し離れたり、面積が小さくなったりと制約が出てきます。
人気沿線でも少し駅を変えるだけで、駅に近く面積が広めの新築マンションを買うことが可能になります。
たとえば、急行停車駅から徒歩15分のマンションから通勤するのと、各駅停車の駅であっても駅徒歩5分以内のマンションから通勤するのとでは、通勤時間はあまり変わりません。しかも雨の日などは駅に近い方が快適です。
人気の駅だけにこだわらず探すことで、同じ予算でも快適な新築マンションと出会える機会が増えるでしょう。
情報提供:不動産コンサルタント 秋津 智幸
不動産サポートオフィス 代表コンサルタント。公認不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士。不動産コンサルタントとして、物件の選び方から資金のことまで、住宅購入に関するコンサルティングを行なう。