ルーフバルコニーとは？
ルーフバルコニーとは、下の階の屋根の上に設けられたバルコニーのことです。マンションの通常のバルコニーは、階下のバルコニーの上に設置されますが、角部屋や最上階など、一定条件の部屋では階下の屋根上をルーフバルコニーとして利用できるようになっています。ルーフバルコニーは、専用の屋根がなく通常のバルコニーよりも面積が広いことが特徴です。
また、高級マンションの最上階に造られた特別な住戸であるペントハウスにも、ルーフバルコニーが付いていることがあります。
ルーフバルコニーとベランダなどとの違い
ベランダやテラス、バルコニーなど、ルーフバルコニーと混同されやすい言葉は多くあります。下記でそれぞれの違いを見ていきましょう。
ベランダとの違い
ベランダとルーフバルコニーの大きな違いは専用の屋根の有無です。ベランダとは外に張り出したスペースのことで、一戸建てやマンションに限らず、屋根や庇（ひさし）が備え付けられているのが一般的です。対してルーフバルコニーは、専用の屋根がない室外のスペースのことを指し、基本的には、マンションやアパートといった共同住宅の2階以上に設置されています。
テラスとの違い
テラスとバルコニーの違いは、位置にあります。バルコニーは通常2階以上の階層に位置するのに対して、テラスは1階から屋外へ張り出した部分に位置し、地面から少し高くなっているスペースであることが一般的です。住宅の外観をよくするエクステリアとして、テラスを設置している物件も多く存在します。
バルコニーとの違い
バルコニーはルーフバルコニーと違い、下に居住スペースがありません。バルコニーもルーフバルコニーと同じく、マンションやアパートといった共同住宅の2階以上に設置されていることが多くあります。
ルーフバルコニーのメリット5つ
ルーフバルコニーは以下のようなメリットがあります。
- 開放感がある
- 向きによっては日当たりがよい
- スペースが広い
- 部屋が広々と見える
- 部屋の中がのぞかれにくい
開放感がある
マンションでは、部屋から空がよく見えないことも場合によってはありますが、ルーフバルコニーなら屋根がないため、空がよく見えて開放感が得られるでしょう。
向きによっては日当たりがよい
ルーフバルコニーは上に遮るものがないため、向きによっては日当たりがよいのも魅力です。晴れた日に、洗濯物がよく乾くのはうれしいですね。
スペースが広い
ルーフバルコニーは、下層階のバルコニーや屋根のあるベランダと比べて圧倒的に広いのもメリットです。子どもの遊ぶ空間になったり寝転んで日光浴をしたりなど、さまざまな用途に合わせて使えます。
部屋が広々と見える
部屋の延長線上にルーフバルコニーが付いている間取りなら、フロアが室内から室外まで続いているような感覚で、部屋が広く見えます。また、ルーフバルコニーと室内がつながっているように見えることで、住まい全体に解放感が生まれるのも、ルーフバルコニーのメリットです。
部屋の中がのぞかれにくい
ルーフバルコニーがあると外と室内の間に数メートルのスペースができるため、外からは部屋の中が見えにくくなります。そのため、日中にカーテンを開けていても、外からのぞかれるリスクが低く、晴れた日は日光を部屋の中に取り入れられます。
ルーフバルコニーの活用方法おすすめ7選
ルーフバルコニーには、その広さや日当たりを生かした、おすすめの活用方法がいくつかあります。具体例は、以下の通りです。
- リラックススペース
- 外で優雅に食事
- ガーデニングで自分の庭園作り
- 洗濯物も布団も一気に干せる
- 人混みに行かずに自宅から花火観賞
- ビニールプールで水遊び
- ワークスペースとして使う
1つずつ見ていきましょう。
リラックススペース
ルーフバルコニーの活用方法の1つとして、リラックススペースにすることが挙げられます。ワインを片手にサンセットや夜景を眺める…なんて優雅なひとときも、ルーフバルコニー付きのお部屋ならではです。また、構造上、ルーフバルコニーのある居室は主に高層階にあります。そうした高層からの眺めのよさも、魅力ですね。
外で優雅に食事
椅子やテーブルを置いて外で食事をするのはいかがでしょうか？向きによっては朝日を浴びながらのコーヒータイム、休日はルーフバルコニーでブランチなど、夢が膨らみます！
ガーデニングで自分の庭園作り
ルーフバルコニーの広さを生かして、ガーデニングのスペースとして活用するのもおすすめです。たとえば都会の共同住宅でも、手の届く場所に緑に囲まれた空間をレイアウトできるのは、癒しにもつながります。
洗濯物も布団も一気に干せる
ルーフバルコニーは、洗濯物の干場としても活用できます。布団といった大きなものも一気に干せるため、日当たりのよいルーフバルコニーであれば、たっぷり日に当たったフカフカの布団で眠れます。この活用方法ができるのは、洗濯物が多くなる家庭にとって、特に魅力的ですね。
人混みに行かずに自宅から花火観賞
遮るものがなければ、条件次第で夏の花火も見られます。駅や帰り道の大混雑に巻き込まれることなく、自宅にいながら夏の風物詩を楽しめるでしょう。
ビニールプールで水遊び
広いスペースがあるルーフバルコニーは、子どもの遊び場としても活用できます。夏にビニールプールを出せば、水遊びもできますね。ただし、遊び終わった水をしっかりと排水口に流すといった水漏れの対策は徹底し、下の階の住人への配慮は忘れないようにしましょう。
ワークスペースとして使う
ルーフバルコニーで、開放感を味わいながら仕事をするのもおすすめです。「いつも同じ場所で仕事をしていてやる気が出ない」といったときに、ルーフバルコニーで新鮮な空気を取り入れることで、頭がスッキリとして、仕事を効率的にこなせるかもしれません。
ルーフバルコニーの注意点
ルーフバルコニーには多くのメリットがありますが、いくつかの注意点もあります。
- マンションによって規約がある
- 近隣への配慮を忘れない
- 日当たりをあらかじめ確認する
1つずつ確認していきましょう。
マンションによって規約がある
マンション内のバルコニーやベランダは、「専有部分」ではなく「共用部分」という扱いになっており、ルーフバルコニーもこれにあてはまります。そのため、自分で勝手に大きなものを設置したり、リフォームをしたりすることはできません。
また、ルーフバルコニーは、災害の際に避難経路や避難場所として使われることもあります。家庭菜園で簡単には動かせないようなプランターや用具などを設置すると、避難の妨げになることがあるため注意しておきましょう。
なお、ルーフバルコニーが設置されている住居は、物件購入とは別に、月ごとに使用料金が発生する場合もあります。購入前に事前にチェックをしておきましょう。あくまでもルーフバルコニーは共有部分であることを忘れず、各物件の規則を、しっかりと守って使うようにしましょう。
近隣への配慮を忘れない
ルーフバルコニーはほかの部屋の屋根部分にあたるので、騒音が出ないように配慮する必要があります。使い方を誤り、近隣トラブルにつながることがないようにしましょう。
また、騒音だけでなく匂いも配慮を忘れてはいけません。ルーフバルコニーは開放感があるがゆえに、音も匂いも周囲に漏れがちです。マンション内は、ほかの住民との共同生活を送る場所でもあるので、十分に気をつけて楽しみましょう。
日当たりをあらかじめ確認する
あらかじめルーフバルコニーの日当たりを確認するのも大切です。たとえば、マンションのなかには日影規制の形状を生かし、北側に面したルーフバルコニーを作っているマンションもあります。北側のルーフバルコニーは、時季によって暗い・寒いこともある一方で、暑い季節には比較的快適に過ごすことができるかもしれません。そのため、利用目的がおおまかに決まっていると、それに合わせた日当たりのルーフバルコニー付き物件を選べるでしょう。
なお、一部の地域における高層建築物には、日影規制と呼ばれる、敷地の北側に一定時間以上の影を落としてはいけないという規制があります。そのため、建物の北側が階段状に削られて設計されていることが多くあります。
ルーフバルコニー付きの新築分譲マンションもおすすめ！
ここまでルーフバルコニーの魅力や使い方、注意点を紹介してきました。日当たりのよさを味わえたり、開放感のある優雅な生活を実現できたりするルーフバルコニーを気持ちよく使うためには、マンションの管理規約を守り、近隣の方への思いやりを忘れないことも重要です。ルールとマナーを守って、すてきなマンションでの暮らしを楽しみたいものですね！
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