収納ガイド
洗面所の洗濯機周りをすっきりさせるためには?
洗面所の洗濯機周りが散らかってしまうのですっきりさせたいです。いろいろな洗剤や柔軟剤を使い分けているのですが、数が増えて収納できておらず、とりあえず置いただけになっています。生活感が出てしまわないように、きれいに収納する方法はありますか?洗濯機周りをすっきりさせる収納術を教えてください。
「使う場所」に「使うモノ」を適量収納して見た目を整えれば、快適な洗濯機周りができあがります。
情報提供:整理収納アドバイザー 角一 まり子
目次
限られたスペースでモノが多いのに、収納スペースが少ない洗濯機周り。洗剤やハンガーが床に直置きされていたり、複数の場所で別々に置きっぱなしになっていたり…。洗濯機周りは、油断すると、いろいろな種類のモノでゴチャッとしてしまいがちです。
モノは使用する場所の近くで収納するのが一番効率的。まずは洗面所に洗濯グッズの置き場所を確保し、「賢い収納」でより快適な暮らしを目指しましょう!
洗濯機周りをすっきりさせる収納のポイント
洗濯機置き場は、来客の際手を洗ったり、意外な瞬間にお客様の目に触れるスペースです。洗濯機上など見える場所に置くモノは、毎日使う本当に必要なモノだけにして、すっきりとした空間を保ちましょう。
使わないモノは処分し必要なモノだけ収納
まずは洗濯機周りに必要なモノを把握しましょう。現在洗濯機周りに置いてあるモノを一旦全部出してみて、使うモノだけを改めて選びます。洗濯機周りを見直してみると、使っていない洗剤や柔軟剤が出てきたりしませんか?
「匂いがキツイ」「泡立ちや泡切れがイマイチ」「洗い上がりが気に入らない」など、好みに合わないモノは、この先も使わないので処分しましょう。使わないモノを省くだけでも洗濯機周りはかなりすっきりします。
また洗濯機周りには、洗剤などの詰め替え式の容器が空のまま置いてあったりということもしばしば…使っていないモノ以外を使用場所に置いておくと、せっかくのスペースがもったいないですよね。一度見直してみましょう。
洗濯の動線に合わせて収納する
洗濯のプロセスには、「洗濯待ちのモノを一時的に置く」「洗う」「干す」の各シーンがあります。それぞれのシーンで使うモノを、使う場所(洗濯機周辺)に収納すれば、家事の動きもスムーズになり時短につながりますよ。
洗面所の収納場所を確保するためには
洗面所は衣類からのほこりが出やすく、お風呂からの湿気が多い場所。
できるだけモノの出しっぱなしは避けたいですね。
リネン庫や洗濯機上収納を活用
洗濯機周りに収納スペースを確保するなら、リネン庫や洗濯機上の吊戸棚が使いやすいでしょう。
洗面所のような限られたスペースに置き家具を増やしてしまうと、狭い空間で洗濯をしたり、お風呂に入ったり、身支度をしなければならず、家族の生活動線を妨げます。
収納がない場合は洗濯機上ラックを設置
洗面所に造りつけの収納がない場合は、洗濯機上の空間を有効活用するラックを設置して収納を増やすとよいでしょう。自分や家族の身長、洗濯機の大きさなどに合わせて、使い勝手のよいサイズを選ぶことが大切です。
置いたモノを取り出しやすくするためにボックスやカゴを利用するのがおすすめ。洗剤やバスグッズなどを種類ごとにまとめて洗濯機上に並べて収納するとすっきりしますよ。
洗濯機上ラックにはカゴにまとめて収納
洗濯機の奥行きは思ったよりも深いので、その奥行きの深さを利用し、洗濯機上ラックをセッティングすればかなりの収納が確保できます。
洗濯機上ラックには、据え置きタイプ、床置きタイプが一般的です。スチール製4本脚など、洗濯機の周りを囲むようにしっかりと作られているのが特徴です。
また天井と床とで突っ張るように固定するタイプや、限られたスペースを上手く使えるように幅などが伸縮可能なアジャスト型など、用途に合わせたラックが数多くあります。
カゴを有効利用することで、洗濯機上の棚にあるモノをカゴごとまとめて出し入れできるようにすると、使いやすく収納できます。高さのある収納は手を伸ばしても届きにくいので、取っ手のあるカゴを利用することで取り出しやすくし、作業効率を考えて少しでもストレスの少ないモノの置き方を工夫しましょう。
突っ張り棒やプラダン(プラスチックダンボール)を活用する
収納が少なく洗濯機の上を活用したい、でもランドリーラックまでは不要…という場合、突っ張り棒を使って簡易棚を作るのも1つの方法です。少し重量のあるモノには強力タイプの突っ張り棒がおすすめです。ハンガーなどをかけて収納するにも便利ですね。
また、プラダンといってホームセンターや100円均一ショップで売っているプラスチック製ダンボールを使えば、水回りでも使用可能です。厚みや柄がいろいろあるので、洗濯機下のフレームや防水パン(トレー)、台などの色や雰囲気に合わせたモノを選んでカッティングしてみましょう。2本の突っ張り棒を設置し、そのサイズに合わせてプラダンを取り付ければ、髪の毛やホコリが入りにくく掃除しやすい、インテリアとしてもおしゃれな棚のできあがりです。
耐荷重に合わせて、壁と突っ張り棒の間に耐震ジェルなどを噛ませると強度が上がりますよ。また、突っ張り棒は1本で使用せず3本以上使うのもよいでしょう。
棚をDIYする
好みに合ったランドリーラックや棚がなかなかないという場合、DIYするという方法もあります。すのこは初心者にも扱いやすい、おすすめアイテム。縦に2つ使用して間に棚板を渡せば、立派な棚付きラックとなります。
また石膏ボードにホチキスで棚を設置できるグッズもあります。耐荷重量に注意して、専用の受け金具を棚に取り付けて使用します。ホチキスの芯は錆びに強いステンレス製のため、洗濯機周りでも安心して使えますよ。
洗濯機の隙間を利用する
洗濯機の横にデッドスペースができるのが悩み、この隙間を有効に使えたら…という人も少なくないことでしょう。隙間にある程度の広さがあれば、ランドリーメッシュラックやランドリーボックスなど、見た目の圧迫感が少ないナチュラルな色合いの隙間用品・ストッカーを使ってみるのも素敵です。ラタン製やキャンバス製など、白やオフホワイト、ライトグレーなどの収納でまとめれば洗濯機とのカラーコーディネートもOK!
●隙間の収納に関する記事はこちら
デッドスペースは工夫次第で有効に活用することができます。家にある隙間の例や、隙間に適した収納グッズをご紹介しています。
壁面を利用する
洗濯機周りの壁を上手く利用したい場合、「ウォールシェルフ」と呼ばれる壁面収納ラックは心強い味方です。スチールのフレームに木製の棚板がセットされるタイプや、全スチール製で穴の開いたフレームの好きな位置に棚板が差し込めるタイプなど、使い勝手や場所とのマッチング、フィット感で選んでみてください。
なお、壁面におしゃれなバーをいくつかつけたりカゴを置いたりすれば、タオルや雑貨などのストック置き場にもなります。重いモノは床に近いところに収納するようにしましょう。
最近注目されてきている「壁面収納」は、家の中のいろいろな場所で活躍します。他の記事で紹介しているので参考にしてみてくださいね。
●壁面の収納に関する記事はこちら
意外なデッドスペースである壁面を活用した収納は、DIYも可能です。壁面収納の活用例や注意点などをお知らせします。
収納グッズを活用した洗濯機周りの収納術
洗剤は種類別にファイルボックスに収納
洗剤や柔軟剤などの種類が多い場合は、1つのボックスに1つのアイテムをまとめると、すっきりと収納することができます。
写真のように、洗剤はプラスチック製のファイルボックスを上手に活用して収納しましょう。収納ケースは色付きよりも、白や透明で揃えると統一感が出て、見た目もすっきりしますよ。
また、液体類の「詰め替え用」には、幅の広いファイルボックスがおすすめです。
お店で商品が並んでいるのと同じように、ラベルを前に向け整列させると、何がいくつあるのか一目瞭然です。
そうすることでストックの管理が簡単になり、無駄買いやストックオーバーを防ぐことができます。
ラベリングで分かりやすく収納
さらにボックスにラベリングをしておくと、買ってきたモノを収納したり、使ったモノを元に戻すのに迷いません。
「ここに入る分だけ購入する」と決めておけば、むやみに種類が増えず、買いすぎがなくなります。また、定位置を決めることができるので、あちこちにモノが点在するのも防げます。
賢い収納で管理しやすいシステムを作りましょう。
使用中の洗剤は統一感のある容器に詰め替える
スーパーやドラッグストアなどで売られている洗剤の容器は、カラフルなラベルで商品アピールをしているので、洗濯機上などにそのまま置いておくと見た目に雑然としがちです。
そんな洗剤も、お気に入りの容器やボトルなどに移し替えてみてはいかがでしょうか?収納容器を統一するだけでも洗濯機周りがおしゃれに見えます。
写真以外にも、たとえば透明ボトルを使えば中身の量もひと目で確認できるので、一石二鳥です。容器は収納場所のサイズを測ってから選びましょう。お気に入りのボトルで気分アップも図れますね!
また、ちょっと手間をかけてみようという方は、一度ラベルをはがして、自分のお気に入りのラベルを作ってみるのもいいかもしれません。市販の容器も、容易にラベルがはがせるモノが増えてきたので簡単です。
洗濯ネットや洗濯バサミはカゴに収納
洗濯ネットや洗濯バサミなど、洗濯機周りの小物は、細々としたモノほどボックスやカゴを使って分けて収納します。
アイテム別に100円グッズのプラスチックカゴに入れ、ラベリングしておくとよいでしょう。
細かいモノは「選びやすく」また「取り出しやすく」収納しておくと、洗濯機周りが散らかるのを防ぐことができます。
ランドリーバスケットは柔らかくて軽いモノを
ランドリーバスケットは意外と衣類の湿気が溜まりやすいもの。
籐のカゴやバスケットはカビなどの原因になりやすいので、ワイヤーやソフトビニールのカゴをおすすめします。
重ねられる素材を選べば、カゴが複数あっても置き場所を取りません。
カゴは、柔らかくて軽いモノが持ち運びしやすくておすすめです。洗濯物が外から見えないデザインのモノだとよりすっきりします。
ハンガーはランドリーバスケットに収納
また、ランドリーバスケットに洗濯ハンガーをまとめて収納しておくと、そのまま持ち運んで使うことができて便利です。ランドリーバスケットの色とハンガーの色を統一すれば、生活感を最小限におさえられますよ。
●ハンガーの収納に関する記事はこちら
洗濯用ハンガーのおすすめの収納方法についてお伝えします。まずは必要なモノを厳選、そして使いやすく収納しましょう。
洗面所のタオルの収納方法とは
何気なく日々使っているタオルも、収納の仕方次第ですっきりきれいに収まります。タオルの畳み方もひと工夫することで、空間がガラッときれいになります!
パッと見て分かる収納に
タオルの畳み方のコツは、縫い目が見えないように折山を表に重ねて畳むことです。
輪になる部分を手前にして重ねると、何枚あるかパッと見て分かります。
・タオルの色のトーンを揃える
・グラデーションを意識する
・つめすぎないよう数を少なくおさえる
こうした少しの工夫で、タオルの収納をきれいに見せることができます。
必要なタオルの枚数を把握
日常使いに必要なタオルの数を把握しておくのも、洗面所や洗濯機周りをすっきりさせるためには大切です。
適切な量は、バスタオル・フェイスタオルはそれぞれ「家族の人数×2枚+予備1枚」が基本。ハンドタオルは「家族の人数×2枚」が適量です。
●タオルの収納に関する記事はこちら
必要量を把握し、家族構成・収納スペースに合わせたタオル収納を考えてみましょう。タオルのおすすめのたたみ方を、動画で紹介しています。
見た目に統一感を出してすっきりした洗濯機周りに
洗濯機周りをすっきり見せるには、見た目に統一感を出すのがポイントです。
使用する収納カゴも素材や色を揃えるとすっきりします。
シンプルなイメージがお好みなら、白でまとめると清潔感がアップ。
タオルの色味も収納グッズに合わせると、よりキレイに見えます。
すっきりとした洗面所で、洗濯がスムーズにできる洗濯機周り収納を目指しましょう!
(撮影協力:今井 知加)
情報提供:整理収納アドバイザー 角一 まり子
整理収納アドバイザー1級認定講師/&STORAGE代表 1000件を超えるご家庭の整理収納サービスや多数の住宅メーカーで収納監修を手掛ける。(セミナー受講生は6000名を超える)人・モノ・空間を整え『美しく、心地よく暮らしやすい』を提案している。