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Question

マンションの間取りの選び方とは?5つのポイントをご紹介!

分譲マンションの購入を検討していて、物件サイトで間取りをチェックしています。どんな間取りが家族にとって住みやすいのでしょうか?

Answer

理想の間取りは、人によって異なります。マンションの間取り選びでは、家族構成やライフスタイルに合わせた間取りを選ぶことが大切です。どういった間取りで、どれほどの広さが、家族に合っているのかをしっかりと見極められたものが住みやすい間取りと言えるでしょう。

情報提供:不動産鑑定士 竹内 英二

目次

間取り図の読み方を覚えよう

マンション購入の決め手となるポイントは、間取りや立地、価格などいくつかあります。間取りもその1つではないでしょうか?購入後にイメージと違っていたという失敗を防ぐためにも、マンション選びは慎重に行いたいものですよね。

そこで今回は、理想のマンションを選ぶために欠かせない、間取りの見方や種類、選び方についてご紹介します。まずは、間取り図を読むために知っておきたい基礎知識について詳しく見ていきましょう。

図面と電卓
※イメージ画像

部屋のタイプを知る
間取り図では一般的に、部屋のタイプをアルファベットの略称を用いて表現されます。マンションの広告でよく目にする「3DK」や「3LDK」といった表記。一体、どのような意味があるのでしょうか?3LDKという表記は、室内に3つの部屋と、L(リビングルーム)、D(ダイニングルーム)、K(キッチン)があることを表しています。

略称 意味
L リビングルーム(居間)
D ダイニングルーム(食事をするための部屋)
K キッチン(台所)
DK ダイニング・キッチンが一体になった部屋
LDK リビング・ダイニング・キッチンが一体になった部屋
数字 そのほかの部屋の数(たとえば3ならほかに3部屋という意味)

場所の略称を知る
間取り図には、部屋のタイプ同様、それぞれのスペースの意味もアルファベットで表記されています。主な略称とその意味は以下の通りです。

略称 意味
CL クローゼット(収納スペース)
WIC ウォークインクローゼット(歩いて中に入れるほど
広いクローゼットスペース。同じ意味で、WCLと表記することも)
DEN 書斎のような趣味を楽しむためのプライベートな部屋のこと
(読み方はデン)
N 納戸(収納用の部屋のこと)
S サービスルーム(主に建築基準法で居室に必要な採光の基準を満たしていない部屋に使われる。納戸と表現されることも多い。部屋は暗めで空調も設置できない可能性があるので注意が必要。)

部屋の向きを確認する
部屋の向きは、間取り図の方位記号で確かめることができます。円の中に矢印があるのが、方位記号。Nが北を表しています。Nの表記がない場合でも矢印が示す方向が北です。

部屋の向きを確かめることで、どこから日光が差すのかが分かります。マンションではバルコニー側に大きな窓が設置されているので、バルコニーの向きが重要です。

方位記号

部屋の広さを確認する
間取り図からは、部屋の広さも読み取ることができます。間取り図に示された部屋の広さを表す単位は、主に「m2(平米)」と「畳(帖)」の2つです。m2とは「平米(へいべい)」と読み、縦メートル×横メートルの計算式で求めることができます。たとえば縦4メートル、横6メートルの部屋であれば、その部屋は24m2(平米)の広さであると計算できます。

畳(帖)とは、「じょう」と読み、畳(たたみ)1枚分を1畳として広さを表しています。一般的な基準で、畳1枚は約1.62m2以上※1とされています。ただし、畳1枚の大きさは、地域によって多少の違いがあるので、1.62m2はあくまで目安として覚えておきましょう。

●1畳の大きさに関する記事はこちら

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各物件の間取り図に書かれた「〇畳」は具体的にどのくらいの広さなのか?詳しく説明しています。

住みやすい間取りを見付ける5つのポイント

自分の家で快適に過ごすために理想の間取りを選びたいと思っても、自分にとって本当に必要な広さや部屋の数はどれくらいなのか、なかなか決めきれないですよね。そんな間取りを選ぶ際の迷いを解消するポイントを5つご紹介します。以下のチェックリストで確認しましょう。

項目 チェックポイント
[ 1 ] 家族構成 家族の人数に合った間取り・部屋数になっている
[ 2 ] 生活動線・家事動線 家族のライフスタイルに合った動線になっている
家事がしやすい動線になっている
[ 3 ] 収納の数 家族人数に対して十分な収納量がある
[ 4 ] 廊下の有無 廊下の有無はライフスタイルに合っているか
[ 5 ] 日差しの向き 日が当たる時間とライフスタイルは合っているか

上記のポイントをチェックするにあたって、それぞれライフスタイルに合っているかどうかを見極めるためにはどうすればよいのか、詳しく見ていきましょう。

[ 1 ] 家族構成
居住する人数(家族構成)に合わせて間取りや部屋数を選ぶことは重要です。同じ広さの物件でも、部屋の数や間取りによって暮らしやすさは格段に変わります。

●1人暮らしなら1DKや1LDK
1人で暮らす場合は、広さの平均が20m2以上の1R(ワンルーム)や1K、もしくはもっと広い1DK、1LDKがおすすめです。ただし、1Rや1Kは、あくまでも生活する最低限の機能がまとまった間取りというイメージ。快適に暮らすことを考えたときに満足度の高い間取りは、1DKや1LDKとなります。

なぜなら、1DKや1LDKは、1Rや1Kと比べて、キッチンのスペースが広いからです。1Kは、1つの居室と4.5畳未満のキッチンを表します。一方、1DKは、ダイニングキッチン部分が、4.5畳以上8畳未満のものを指し、1LDKは、リビングダイニングキッチン部分が8畳以上の広めのスペースがあるものを指します。そのため、部屋の広さがかなり異なってくるのです。特に1LDKなら、将来同居人が増えることを想定した場合でも対応できる間取りとなりますよ。

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●2人暮らしなら1LDKも
2人暮らしの場合は、広さの平均が40m2以上の1LDK、もしくは2LDKを検討しましょう。1LDKなら1部屋は寝室にしたり、書斎に使ったりできます。リビングが広めに取れれば、2人でもゆっくり過ごせますね。

1LDKの間取り図

また、夫婦2人で将来子どもが増える予定がある場合は、2LDKにする選択肢もあります。購入後に余分な部屋があったり、逆に部屋が足りなかったりすることがないよう、さまざまなタイプの間取りを検討してみることも必要です。

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●3人家族なら2LDK
夫婦と子ども1人で構成された3人家族の場合は、広さ40~50m2が中心の2LDKがよく選ばれます。これは、夫婦の寝室と子どもの部屋が必要になるためです。また、リモートワークの頻度が高い場合や、さらに子どもが欲しい場合、2LDKからもう1部屋加えた3LDKが選ばれることもありますよ。

2LDKの間取り図

●4人家族向けに人気の3LDK
夫婦2人に子ども2人という4人家族や2世帯の場合は、広さ65~80m2が中心の3LDKがおすすめ。3部屋あれば夫婦の寝室1部屋のほかに部屋2室が取れます。子ども部屋や客間や趣味の部屋にしたり、トレーニングルームにしたりなど、ライフスタイルに合わせて快適に使えます。

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3LDKの間取り図

[ 2 ] 生活動線・家事動線
生活動線とは、家の中で生活する住人の動きを線に表したもの。食事や睡眠、入浴など、日々の生活に密接にかかわってくるものです。脱衣所と洗濯機の場所が離れていたり、洗濯機と物干しスペースまでの距離が遠いと、不便さを感じますよね。そのため部屋と部屋の間や、居間、台所、浴室などを結ぶ生活動線は、短くシンプルなほど移動の効率がよく、理想とされています。

生活動線のほかにも、掃除や洗濯、キッチン周りの移動など、家事に関する住人の動きを線にした家事動線と呼ばれるものもあります。家事動線も生活動線と同様に、できるだけ短く効率的なほうが理想。キッチンや洗濯機置き場、お風呂場など水回りができるだけ集約されているほうが家事動線の効率がよい間取りとなります。

広さや部屋の数ももちろん大切ですが、生活のしやすさ、家事のしやすさをイメージしながら間取りを選ぶことも重要ですよ。

●家事動線に関する記事はこちら

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効率的な家事ができる間取りについて紹介しています。

[ 3 ] 収納の数
住みやすい間取りを考えるとき、収納の数や広さが十分にあるかも重要です。収納スペースが足りずものが溢れてしまうと、生活動線や家事動線をものが遮り、快適な生活の実現にはほど遠くなってしまいます。

家族構成やその家族の所有するものの量によって、必要な収納スペースは変わってきます。マンションの場合、一般的に専有面積の8%~10%程度の収納スペースがあれば理想の収納率といわれています。たとえば3人家族で60m2のマンションなら、4.8~6.0m2程度の収納があれば、ものが収まる計算です。

一方で、子どもの年齢によっても所有するものの量は変わってきます。居住する人数と、家族それぞれのものの量を考えて、適切な収納の広さかどうかを見極める必要がありますね。

部屋のクローゼット
※イメージ写真

また、収納スペースをチェックするときは、収納の面積だけではなく、使い勝手の観点からも判断するとよいでしょう。収納の位置や形状をイメージしたり、細かな収納スペースを意識したりすることも大切です。たとえば、同じ広さのクローゼットでも、ウォークインタイプか通り抜けができるウォークスルータイプかで、生活動線に影響します。収納スペースが広くても、思った以上に使いにくかったということがないように注意したいですね。

さらに、マンションではトランクルームの有無もチェックしたいところです。トランクルームとは、住戸の外に収納ができるスペースのこと。トランクルームがあるマンションは収納量が格段にアップしますので、その有無をぜひ確認してくださいね。

[ 4 ] 廊下の有無
意外と見過ごされがちなのが、廊下の有無。マンションのなかには、廊下のない間取りもあります。

廊下がないメリットは、部屋間の移動がスムーズになることと、廊下がない分、部屋のスペースが広くなるという点です。一方、注意点としては、プライバシーが保ちにくくなってしまうこと。部屋を移動する際にほかの部屋を通らなければならないためです。来客が多い世帯であれば、プライバシー保護の視点から廊下が必要という考え方もあるでしょう。

[ 5 ] 日差しの向き
窓がどちらの方角を向いているかによって、日光が差しこむ時間や室内の明るさ、温度も変わります。その人のライフスタイルによって、住みやすい日差しの向きも変わってきます。

朝から活動することが多い人と、逆に午後から活動することが多い人では明るさが欲しい時間は違いますよね。実際に住み始めてから朝の日当たりが悪く寒い、西日がまぶしいなどを感じることもあります。違う時間帯に複数回内覧をして自分の生活に合った日当たりかどうか確認してみてもよいですね。

また、バルコニーの向きはマンションの資産価値にも影響します。価値が高い順に並べると南、東、西、北となります。

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マンションは日当たりで選ぶべき!?本当におすすめの方角とは
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定番人気の間取り4種を解説!

一口に間取りといっても、さまざまな種類があり、呼ばれ方も異なります。ここでは用語ごとに各間取りの特徴やメリット、住む際の注意点を分かりやすくご紹介します。

オーソドックスな田の字型

田の字型の間取り図

田の字型の間取りは、玄関からリビングまでまっすぐ廊下が伸びて、左右に部屋が設置されます。上から見たときの間取りが田の字を描いていることから、名付けられました。田の字型は、リビングが縦長のものと、横長のものでタイプが分かれています。

●縦長リビングタイプ

縦長リビングタイプの間取り図

田の字型の間取りのなかでも、リビングが縦長に設置されたタイプです。縦長リビングタイプは、住宅の間口(幅)を抑えることができ、1棟のマンションで住宅数を確保できるので、多くのマンションで採用されています。リビングと並んだ部屋との仕切りを開放できるタイプでは、続き間として広く使うこともできます。

縦長リビングタイプの注意点は、間口が狭くなる傾向にあるということ。特に間口が狭いマンションでは、脱衣所がない場合があります。間取り図を見慣れていないと見落としがちなので、脱衣所が確保されているかどうかは必ずチェックするようにしましょう。

こんな人におすすめ
・ごく一般的な間取りが好きな人
・部屋数が欲しい人

●横長リビングタイプ

横長リビングタイプの間取り図
※イメージ写真

田の字型の間取りのなかでも、リビングが横長に設置されたタイプです。リビング全体がバルコニーに面している場合が多く、採光に優れているという魅力があります。明るく、開放的なリビングで過ごすことができるのはうれしいですね。

横長リビングタイプは、リビング全体がバルコニーに面しています。窓面が広くなる分、壁を背にして配置する家具はレイアウトにコツが必要という注意点もあります。モデルルームを参考に家具の配置を検討してみましょう。

こんな人におすすめ
・明るいリビングで過ごしたい人
・広いリビングでゆったりと過ごしたい人
・大型テレビやソファを置きたい人

縦長リビングも横長リビングもそれぞれ特徴があります。お手持ちの家具や、暮らしの動線を考えて、自分に合った間取りを選ぶようにしましょう。

玄関が中心にあるセンターイン型

センターイン型の間取り図

センターイン型は、玄関が住宅の中心部に少し入り込んだ場所に位置しており、そこから左右に居室がつくられている間取りを指します。室内廊下が短いので、居間や台所、浴室などを移動する生活動線がコンパクトになるという特徴があります。

たとえば玄関から見て片方をリビング、もう片方をプライベートゾーンと分けることもできるので、自宅によくゲストを招く人には最適な間取りといえます。夫婦間でお互いの生活リズムが違う人たちにもおすすめです。また、センターイン型は、住宅の中心部に玄関が設置されているため、バルコニーを両側に2面取っている場合もあります。十分なバルコニースペースを活用したい人にも向いています。

こんな人におすすめ
・教室を開いたり、人を招くことが多い人
・バルコニーを大幅活用したい人
・合理的な居住空間が好みの人

広いリビングが特徴のワイドスパン型

ワイドスパン型の間取り図

バルコニー側の間口が広く取ってある間取りをワイドスパンといいます。建物の大きさにゆとりがあるマンションや高級マンションで採用されることの多い間取りの1つです。バルコニーに面した部屋が多くなり、リビングは窓が広くなるなど開放感があります。ほかの間取りとは違い、バルコニーが広く使えるのも魅力です。

注意したいのは、全ての居室へリビングを通らなければ入れない点です。来客がリビングにいるときには顔を合わせないと行きたい部屋へ移動することができません。また、同様の理由から家族それぞれのプライバシー性もやや低く感じられるでしょう。

こんな人におすすめ
・リビングで家族とのコミュニケーションの時間を多く取りたい人
・広い窓と採光を重視する人
・水回りが集中しているほうがよい人

採光と通気性に優れた角住戸(角部屋)タイプ

角住戸の間取り図

角部屋とは、マンション各階の端に位置する部屋。隣室が片側だけという特徴があります。それによって、角部屋ではない部屋と比べて、窓をより多く確保することができます。窓が2方面や3方面に取れるので、日当たりや風通しに優れています。また、隣室が1部屋だけなので、比較的騒音が少なく静かに過ごせるというメリットがあります。

ただし、角部屋は条件がよいため、隣の住戸と比べると価格が高いことが注意点です。

こんな人におすすめ
・採光を重視する人
・通風を重視する人
・静かな環境を重視する人

また、最近普及し始めている間取りの種類があります。それが、スケルトン・インフィル住宅です。スケルトン・インフィルの住宅では、いつでも手軽に内装を変更することができます。そのため、購入の際に暮らしに合わせた自由度の高い間取りを選ぶことができるのが大きなメリットとなります。

スケルトン・インフィルの住宅は、家族構成やライフスタイルなどの変化に合わせてリノベーションしやすいことも魅力です。ただし、リノベーションのたびに内装の工事費用がかかるという意味で、コストが割高になる傾向があります。

場所ごとのポイントもチェックしよう

ここまでは、物件全体の間取りについて見てきました。では次に、リビングやダイニング、キッチンなど、場所別に見たときではどのようなことに気を付ければよいのでしょうか?ここでは場所別に選び方のポイントを分かりやすくご紹介します。以下のチェックリストで確認しましょう。

項目 チェックポイント
玄関 十分な広さがある
玄関ポーチや段差の有無
リビング・ダイニング 目的と人数に合った広さがある
キッチン 作業や移動がしやすい動線になっている
寝室 光や音を遮断できる
子ども部屋 勉強に集中できる環境が整っている
バルコニー 適切な奥行きと広さが確保されている
共用廊下 内廊下と外廊下どちらなのか

玄関
家族が毎日必ず使う場所でもある玄関。玄関のよしあしを決めるのは、広さです。広さは、2人が並んでも不自由のないスペースが理想です。なお、玄関前のポーチの有無も重要なポイントです。玄関ポーチとは、玄関前に門扉が付いた小さなスペースのこと。玄関ポーチがあると鉢植えやベビーカーなど、ちょっとしたモノを置けるので便利です。

ベビーカーとお母さんと女の子
※イメージ写真

また、住戸部分との段差や掃除のしやすさ、傘立てスペースの有無なども確認しましょう。

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リビング・ダイニング
リビング・ダイニングは、使用する目的を整理し、その目的に合っているかどうかを考えて選びましょう。一般的にリビング・ダイニングを利用する主な目的は、3つあります。それは、「家族の団らんをする」「子どもを遊ばせる」「外部の人を招く」です。自分はどのように使いたいのかを整理して、目的を満たすためにはどのくらいの広さが必要なのかを考えましょう。

リビングとダイニング
※イメージ写真

また、リビング・ダイニングに滞在する時間も重要な要素です。家族団らんの時間が長い小さな子どもがいる家庭、来客が多い家庭は、リビング・ダイニングの滞在時間が長くなる傾向がありますので、広めのスペースを確保したほうがよいでしょう。

一方、家族が独立して自室に滞在する時間が長く、リビング・ダイニングで過ごすことが少ない場合、それほど広いスペースは必要ないでしょう。その分居室が広いほうがよいことになります。

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キッチン
キッチンの間取りを選ぶときには、ワークトライアングルがバランスよく配置されていることが重要です。ワークトライアングルとは、冷蔵庫、コンロ、シンクを結ぶ3つの動線のことを指す専門用語。それぞれの距離が約1m以上離れていて、3つの辺の合計が約3.6~6.0mに収まることが快適だといわれています。

日頃調理するときには冷蔵庫から食材を出し、シンクで洗ってコンロで調理するといった動作を行っていますよね。これらの動作がスムーズに行えるかどうかが快適なキッチン選びのポイントとなるからです。

また、キッチンからバスルームや洗面所、バルコニーへの動線がスムーズかどうかも確認のポイントです。キッチンからそれぞれの場所へ行き来がしやすいと、ほかの家事と並行して料理がしやすくなります。

キッチンと女性
※イメージ写真

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居室以外で、最も滞在時間の長い空間がキッチン。見ておきたいポイントを紹介しています。

寝室
寝室の間取りを選ぶときに意識したいのは、窓の方角と遮音性です。北側に窓がある部屋を寝室にすると、日当たりがよくなく、朝でも光が入りづらかったり、室温が低かったりする可能性があります。

また、共用廊下側にある部屋は、外からの音が気になることもあるでしょう。窓の方角が南向きであっても、外からの音が気にならないか、ベッドの位置を共用廊下側から離すことができるかなどを確認しましょう。

隣接した部屋との間に、壁1枚か、クローゼットのような収納があるかでも音の伝わり方は変わります。寝室の間取りを見る際には、ほかの部屋との位置関係も意識するとよいですよ。

寝室とベッド
※イメージ写真

間取り選びは、リビング・ダイニングやキッチンなどの目立つ場所に向かいがちですが、寝室というプライベートな場所にも目を向けたいですね。

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寝室の間取り選びのポイントとは?
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子ども部屋
子ども部屋は、音や光などの周辺環境と、適切な広さが重要です。子どもが勉強に集中できるよう、日当たりが十分で、騒音がない場所を選びましょう。また、ベッドや勉強机など、必要な家具が十分に置ける広さも必要です。

加えて、自身の子育ての考え方を反映できるとなおよいですね。たとえば、子どものためにある程度のプライベートを配慮しつつも、一定の年齢までは親の目が届くようにしておきたいと考える場合、広めのリビングを選んで、リビングでも子どもが勉強できるようにするとよいでしょう。

部屋で本を読む女の子2人
※イメージ写真

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子ども部屋の最適な間取りのポイントとは?
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バルコニー
バルコニーは、必要な奥行きや広さが確保されていることが重要です。奥行きや広さが十分に取られていないと、洗濯物を干す際、不便になってしまいます。一方、奥行きがあり過ぎても室内に日差しが入りにくくなるでしょう。

バルコニーでくつろぐ男性
※イメージ写真

また、バルコニーにスロップシンクがあるかどうかも重要なチェックポイントです。スロップシンクとは「掃除用の流し」のこと。スロップシンクがあると子どもの上履きを洗うことができるので便利です。

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共用廊下
ご紹介した間取りとは別に、ほかの要素が快適な暮らしにかかわることがあります。その1つが共用廊下の配置です。「外廊下」タイプと「内廊下」タイプに分かれますが、それぞれの特徴や注意点を知っておくと物件選びの参考になりますよ。

●外廊下
外廊下タイプとは、同じフロアの住戸の共用廊下が外部に向かって開放されている廊下をいいます。建築コストが安いので、割安で住戸を購入できるのがメリットです。廊下側とベランダ側の窓を開けると、風が通り抜けやすくなるため通気性もよくなります。

注意点は、全体的にセキュリティーが低いことです。外廊下を飛び越えられてしまうと、玄関前まで不審者がたどりつけてしまいます。また、風雨を防げず、夏場は暑く、冬場は寒いことも注意点です。

●内廊下
内廊下タイプは、共用廊下の両側に住居が配置されているホテルのような廊下をいいます。物件によってはカーペットが敷かれ、高級感のある内装も魅力です。断熱性があり外気の影響を受けにくいことを筆頭に、プライバシーやセキュリティーが保たれやすいのがメリットといえるでしょう。

ただし、共用廊下の空調や照明などの水道光熱費が高くなり、管理コストが割高となる傾向があります。

理想の間取りで充実したマンションライフを!

購入時に間取りをきちんと選ぶのは大切ですが、ライフステージの変化に伴い、住居へのニーズが変わる場合もあります。たとえば、当初新婚夫婦2人で住むために購入したマンションでも、その後に子どもを持ったり、その子どもが思春期を迎えると部屋が追加で必要になったりと、最適な間取りが変化します。

マンション購入時に、間取り選びの基準とするのは現在の家族構成やライフスタイルですが、ライフステージが変わるたびに住み替えをするのは大変ですよね。そこで、住み替えをせずリフォームやリノベーションをすることを前提に、マンションの間取りを選ぶのも選択肢の1つです。

たとえば、夫婦2人暮らしや子どもが小さいときには1LDKで広々とリビングを使い、子どもが成長したときは間仕切りを使って2LDKにすることが可能です。子どもが独立したときや老後は、再度間仕切りや壁を取り払って広々とスペースを使うことができます。

間取りを悩む夫婦
※イメージ写真

家族構成や年代が同じでも、働き方やライフスタイルが異なれば最適な間取りは多様です。「家族4人だから」「世間一般ではこの間取りが普通だから」といった固定観念に惑わされず、今回ご紹介したポイントを参考に、自分の希望の生活に合った間取りを選びましょう!

※1出典:不動産の表示に関する公正競争規約施行規則 表示規約施行規則第10条第16号
下記PDFのP6の[面積]の項目に表示
https://www.sfkoutori.or.jp/webkanri/kanri/wp-content/uploads/2019/01/h_sekoukisoku.pdf
(最終確認2021年10月21日)

情報提供:不動産鑑定士 竹内 英二

株式会社グロープロフィット代表取締役。不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、公認不動産コンサルティングマスター、相続対策専門士、不動産キャリアパーソン、中小企業診断士。不動産の専門家として、不動産鑑定やコンテンツのライティングを行う。

HP:https://grow-profit.net/